- カルチャー
東京のど真ん中で、焚き火もできる! 子どもたちの解放区 プレーパーク
2014.05.02 Fri
滝沢守生(タキザー) よろず編集制作請負
子どもたちが「自分の責任で、自由に遊ぶ」をテーマに、自分で考え、自分で遊びをつくることができる場所をプレーパークと呼ぶ。そこには既存の公園にあるようなわずらわしいルールや、お仕着せの遊具などはいっさいない。そのかわり、そこには、子どもたちが自由に工作できる刃物や穴を掘るスコップ、焚き火が起こせるカマドなどがある。しかし、プレーパークは常設の遊び場ではない。週に何度か、または月に数回と定期的に開設され、プレーリーダーと呼ばれる子どもたちを見守る大人がそこにはいる。
東京・渋谷、代々木公園の西側にある「はるのおがわプレーパーク」では子どもたちが、スコップで地面の泥をぐちゃぐちゃとこね回していたり、木に登ったり屋根に登ったり、焚き火をしたり……、平日の昼間、学校が終わってから、男の子も女の子も、いちもくさんにここに遊びに来ているようだ。また、小学生だけでなく、幼い子どもを連れたママたちも多く、子どもを自由に遊ばせている傍らで、ママ同士楽しげなおしゃべりをしている。
そもそも、遊びというのは、子どもが子どもなりの今を、自分で決められる、すごく大切な時間であり、機会だ。子どもは、遊ぶことで、自分で自分の人生をコントロールすることを学ぶのだ。大人の思惑で、緻密にプログラムされたゲームなど、子どもにとっては遊びの代わりにはならない。
ひと昔前までは、そんな裏山や河原など、子どもたちが自由に遊べる場所はいくらでもあった。それが、いつのまにやら、遊ぶ場所は限られ、公園を見わたせば、ボール遊び禁止、大声禁止、木登り禁止、虫などの生き物採集禁止と、禁止事項ばかりで、子どもたちは公園でいったい何をすればいいというのだろうか? できることといえば、老人たちと世間話をしながらひなたぼっこをするか、いっしょに散歩をするくらいだ。
そんななか、プレーパークが日本に初めてできたのは1979年、いまも世田谷で開設されている羽根木のプレーパークが最初だった。その後、高度経済成長と少子高齢化の波により、子どもの遊び場、さらには、子どもの遊びに対する大人のキャパシティが年々窮屈なものとなり、プレーパークの必要性は都会だけでなく、地方も同じで、現在、全国に320カ所ほど開設、その数は年々増えている。
★渋谷はるのおがわプレーパーク
代々木公園の西側にあるプレーパークで、2004年に開設。毎週木曜日がお休みで午前10時から午後5時まで開園している。穴掘り、焚き火、ベーゴマ、クギさし、木工遊びなどなど、なんでもできる!! ぜひ親子で遊びに行ってみよう。
●東京都渋谷区代々木5-68-1
渋谷区立はるのおがわコミュニティパーク内
TEL/FAX:03-3481-9661