- カルチャー
ダムはいらない。映画『DAMNATION(ダムネーション)』、公開は11月22日から
2014.10.19 Sun
宮川 哲 編集者
ダムを撤去するという選択。いま、ダム大国のアメリカでそんな時流が生まれている。
ダム保有数が何万基ともいわれるアメリカであるが、社会全体がダム増設を後押ししていたのは50年ほど前までの話。時を経るにしたがって、ダム自体への役割に疑問符が付くようになっていく。
川を変貌させ、魚を絶滅させ……にも関らず、期待されていた発電に灌漑、洪水防止に対する実質的な価値は低いまま。そして維持をするための高い経済的負荷も大きな問題になっている。
自然環境に目が向きやすくなった21世紀のいま、アメリカでは「ダム撤去」という言葉が当たり前に語られるようになった。
もちろん、事ここに至るまでの道程は単純ではない。その背景には「ダムはいらない」と、粘り強く社会に訴え続けて来た活動家たちがいた。
すべては川の自由のために。
ダムの存在が当たり前の国アメリカで、常識をひっくり返すことに挑戦した彼らの活動、そして信念とは……。
この映画は「クレイジー」と言われ続けながらも、川の自由を求め続けて来た人々の挑戦を綴ったドキュメンタリーである。映画の制作責任者は、パタゴニアの創設者であるあのイヴォン・シュイナード。
一般上映は、11月22日の渋谷アップリンクが皮切りに。
■映画『DAMNATION(ダムネーション)』
提供:パタゴニア
制作:シュテッカー・エコロジカル&フェルト・ソウルメディア
製作責任者:イヴォン・シュイナード
プロデューサー:マット・シュテッカー&トラヴィス・ラメル
監督:ベン・ナイト&トラヴィス・ラメル
配給:ユナイテッドピープル
87分/アメリカ/英語/ 2014年
http://damnationfilm.net
上映予定
東京/渋谷アップリンク(2014年11月22日〜)
横浜/シネマ・ジャック&ベティ(2014年12月6日〜)
大阪/シネ・リーブル梅田(2015年1月10日〜)
名古屋/名古屋シネマテーク(2015年年明け予定)
神戸/神戸アートビレッジセンター(2015年年明け予定)
http://youtu.be/i26YMSJsu4Y