キャンディッド・トベック（Candide Thovex）というフランス出身のプロスキーヤーがいます。スキーと言ってもキャンディッドの場合は飛んだり跳ねたり回ったりと、身軽にトリックをかましてくれるフリースキーです。

　2007年まではハーフパイプやスロープスタイルというフリースタイル競技に出場していましたが、2007年には背中とヒザに大きなケガを負ってしまいました。それを機に競技からは引退。現在は自然の山を舞台に自在に滑り抜ける、フリーライドと呼ばれるジャンルで活躍しています。

　で、競技出身でトリックが得意。フリーライドスキーヤーなもんだからスピードを恐れず、どんなところでも自在に滑る。この二つの要素が合致するとどうなるかを表現したのが、2013年5月に発表した滑り手視点のPOVムービー「One of those days」でした。まずはその第一弾をどうぞ。

One of those days - Candide Thovex

　全編通して、ここをそのスピードで!?、ここでそのスピン!!??と驚きの連続。これだけ滑れたら楽しいだろうなぁ〜

　しかし、このシリーズを決定的にしたのは2015年1月に発表した第二弾「One of those days 2」です。これぞ滑り手視点のPOV！ なんですが、これいったいどうやって撮ってるの？ってシーンから、マジで？と驚いたり、合成じゃないの？って信じられなかったり。あらゆるショットに疑問と不思議がめくるめく5分間です。って説明するより見た方が早いですね。ではどうぞ。

One of those days 2 - Candide Thovex

　いや〜、中盤の飛距離、ハンパないです。そして針の穴を通すようなコントロール。見ててドキドキしちゃいますね。もう次元が違う！って言ってたんですが、つい先日、決定打とも言える第三弾が発表になりました。発想、撮影技術、そしてスキー技術。すべてが過去作を大幅に上回っています。見てて、高度感とかスピード感とか浮遊感とかで軽く目眩しそうなレベルです。うっかり声を出してしまうかもしれないので、視聴環境と周囲の状況にはご注意ください。

One of those days 3 - Candide Thovex

　なんせ発表から10日で468万回再生っていう勢い。今や世界中のスキーヤー、スノーボーダー、そしてアクションスポーツ好きがこのムービーにシビれております。折しも低気圧ヒットで冬カムバックアゲインですから。もうちょっと雪のテンションで過ごしたいという方々には必見だと、お知らせしておきましょう。