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あなたは一体カニの何を知っているというのか?「カニ研究クラブ」が閉会間近、スマスイへ急げ!
2016.05.11 Wed
関西圏で生まれ育った人にとって、もっともなじみ深い水族館といえば、「神戸市立須磨海浜水族園」。
神戸市は1897年に日本初の水族館「和楽園水族館」が作られた場所でもあり、おじいちゃんのそのまたおじいちゃんの代から、5世代にわたって神戸の水族館にお世話になっている人もいるだろう。
本館は1987年の建築で、園内には小さな遊園地も併設。少しくたびれた施設と飲食コーナーは、さながら80年代のタイムカプセルだ。
気怠げに発電するデンキウナギ、水槽いっぱいのピラニア、劇画調の水槽の背景、現代の水族館と比べると小さい「大水槽」……。
胸に迫ってくるのは「あの頃の未来」感。訪れた30 代、40代はノスタルジーに胸を締め付けられ、心をぐらぐらと揺さぶられる。
1987年にオープンされた本館。未来感たっぷり
そんなタイムスリップ感とともに、スマスイのもうひとつの魅力となっているのが、年に数回模様替えされる「特別展」。
これまでも「サメの深いい話」といった関西ならではタイトルの展示や、ダイオウイカのスルメを展示するなど、グッとくる特別展を数多く繰り出してきた。
そして、現在開催されている特別展が「カニ研究クラブ」。
メインのイメージは近ごろ狩猟採集界隈で大人気のノコギリガザミ。カニ好きの心をくすぐる絶妙なチョイス
もう、タイトルについては申しますまい。「あなたは一体、カニの何を知っているというのか-」というキャッチのとおり、カニの基礎知識から最近判明した最新の知識までが次々と披瀝される。
そして、最新知識の展示の合間に挟み込まれるのは、関西仕込みの小ネタ。飼育スタッフで取り組むカニのダンスの再現ビデオなど、特別展のなかにもスマスイらしさを忘れない。
子育てをすることで世界を驚かせたジャマイカのカニは、なぜか関西弁で自分のことを語る
飼育員総出の「チゴガニ」のダンス。ぜひYoutubeにもアップしてほしい
そんな工夫を凝らした「カニ研究クラブ」の会期は今月の29日まで。「カニのなんたるか」を知りたい人は、スマスイへ急げ!
カニ研究クラブ
神戸市立須磨海浜水族園 和楽園展示館特別展示室
開催期間:~5月29日(日)
特別展は入場無料(別途入園料は必要)