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幸せならTIDEで示そうよ。「潮汐カレンダー」で完璧な海遊び年間計画!
2016.11.13 Sun
藤原祥弘 アウトドアライター、編集者
今年も残すところひと月とちょっと。本屋さんにはカレンダーも並び始め、すでに手帳を新調された方もいるかもしれません。
半年どころかひと月先の予定さえあやふやな人間界ですが、それに比べて自然はなんと正確なことか。私たち野遊び好きの予定を大きく左右する、宇宙の予定はすでにバッチリ決まっています。そう、潮汐の予定です!
1日におよそ2回ある干潮と満潮の時間、ひと月におよそ2回ある大潮のタイミングは複雑な計算によって導き出されます。
潮汐は太陽、地球、月の3つの天体の位置関係と距離の変化によって起こりますが、これらの正確なタイミングを教えてくれるのがタイドグラフ。釣りや磯遊び、サーフィンには欠かせないツールです。
このタイドグラフとカレンダーが一体になっているのがシーガル社の「潮汐カレンダー」。月齢と満潮、干潮の時間、それぞれの潮位などがひと目でわかる優れものです。
とくに潮汐の動きがひと月を通じて波型でわかるので、その月の海遊びのベストなタイミングが一目瞭然。海好きなら、ぜひとも持っておきたいカレンダーです。
潮位の基準は東京湾の芝浦。それぞれの地域の干満の時差も示されている。瀬戸内海有明海、日本海側では、芝浦標準とは潮汐の動きがだいぶ異なるが、それでも「月のうちの大まかな潮の動き」がわかるだけでも価値が高い。
それでは潮汐カレンダーを基に、2017年の海遊びで幸せになれる日をチェックしてみましょう!
1月1〜2日
なんと、2017年の海は元旦からフルスロットル! 1月1日は中潮の初日。年明け早々8cmの潮位を記録します。大晦日はもちろん磯でキャンプ。年越しそばの腹ごなしに干上がった磯で生物観察と洒落込みましょう。ダイバーに人気のダンゴウオも、三浦半島から伊豆半島では12月〜1月上旬の磯で見ることができます。
3月30日
今年の太陽歴での3月30日は、太陰暦では3月3日。旧暦の3月3日は中潮の初日にあたるため必ず干満が大きくなります。ちょうどこのころから、夜の間に大きく下がっていた干潮が、昼に大きく下がるようになってきます。一般的にはひな祭りとして知られていますが、地域によっては身近な海へ出てお祝いする「浜下り」の習慣が残っている場所も。ひな祭りで貝を使って遊んだり、貝の料理を食べるのは、その年最初に楽しんだ磯遊びの習慣が今に伝わっているのかもしれません。
4月12〜14日、27〜29日
4月に入ればいよいよ昼の干潮が実力を発揮してきます。とくに27〜29日は昼の干潮でついにマイナス潮位(海図に示される最低水面よりさらに水面が下がること)に! 3月には攻められなかった干潟や磯も現れるので、潮干狩りや生物観察に絶好の季節の到来です。5月、6月の大潮も同じように楽しめます。
7月22〜24日
夏休み早々やってくる大潮。日中の干潮も楽しめますが、西日本の太平洋側では、夜になるとアカテガニの産卵が見られるかもしれません。
11月5〜7日
秋も深まるといよいよ夜の干潮が大きくなる時期に。このころはまだ水温も高く、磯の浅場では取り残されたカサゴやメバル、季節来遊魚がざっくざく! 年を越す頃まで、この磯遊びは楽しめます。
こんなふうに、地球と自分の予定を一緒に管理できる潮汐カレンダー。1年に数回しかない好機を逃さないためにも、ぜひ手に入れておきたいカレンダーです。
シーガル
潮汐カレンダー TIDE calendar
¥1.800+税
問シーガル TEL 03-6272-9480
http://seagull-calendar.com/
余白に入るコラムも趣深い。有明海の2大アイドルはあわれ郷土料理に。