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フィールドオブヘブンの世界観が都市のハコで広がる? スティーブ・キモック来日直前インタビュー
2017.01.10 Tue
菊地 崇 a.k.a.フェスおじさん ライター、編集者、DJ
フジロックに数度出演しているスティーブ・キモック。アメリカではスペイシーで美しいギターサウンドによって、グレイトフル・デッドを熱烈に支持するデッドヘッズをはじめ多くのファンを獲得している。アルバムのリリースがない日本でも、キモックの熱狂的なファンは少なくない。
前回の来日が2013年のフジロック。その時は、Pファンクのキーボーディストのバーニー・ウォーレルらをメンバーにし、キモック風のファンクを聞かせてくれた。(多くのミュージシャンが他界して2016年。バーニーも6月に旅立ってしまった。)今回のメンバーは、古くからキモックサウンドのリズムを支えるボビー・ベガ(ベース)に加え、2015年のグレイトデッド・ファイナル=デッド50のメンバーとしてステージに立ったジェフ・チメンチ(キーボード)と、キモックの息子であるジョン・キモック(ドラムス)という強力なラインナップだ。ジョン・キモックはPHISHのベーシスト、マイク・ゴードンのバンドにも名を連ねるなど、注目のドラマーでもある。
「ボビーとは30年以上、一緒に演奏している。初めて日本で一緒に演奏できることをうれしく思っているんだ。サンフランシスコ・サウンドとファンクを日本に持っていけるので、とてもエキサイトしているよ。ジェフは間違いなくワールドクラスのミュージシャンでありインプロバイザーだと思う。ジョンとはアルバムを制作中で、そのなかから数曲を日本で演奏しようと思っているんだ」と来日直前のインタビューで答えてくれたキモック。
去年リリースされたアルバム『Last Danger of Frost』では、東洋的なニュアンスも聞かせてくれたキモックだけれども、今回のメンバーを見れば、グレイトフル・デッド的なサイケデリック・サウンドを聴かせてくれることは間違いない。
「日本のオーディエンスは世界一だと思う。アメリカ人は、実際の音楽やコミュニティよりも自分自身や携帯電話にもっと関心があるように感じている。日本に行くことが本当に楽しみなんだ」とキモック。そして最後に「Keep up the good work!」
フィールド・オブ・ヘブンにいるような気持ちを、都市のライブ空間でも演出してくれるだろう。
写真=林 大輔
1月12日(木) 梅田 CLUB QUATTRO
1月14日(土) 代官山 UNIT
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