- カルチャー
【海外】僕らに旅が必要な理由をスッキリと描いた「7000マイルの自転車旅行から得られた人生の教訓」
2017.10.10 Tue
「親友のジェディディアが仕事をやめて自転車に乗るって言ったんだよね。
オレゴンから南アメリカの先っちょまで自転車で行くんだって。
7000マイル(約11000km)ほどあるんだけどさ。
だからさ、僕も一月半ほどその旅につきあってみたわけ。
で、旅の理由を聞いたんだよね。
そしたらね......」
フィルムメイカーのケニー・ローバッハ(Kenny Laubbacher)がムービーに仕立てたのは、友人のジェディディア・ジェンキンス(Jedidiah Jenkins)が旅の中で学んできたことでした。
「子供の頃はあらゆるものが驚きに満ちていたでしょ。何もかもが新しくて、脳は常にいきいきとしていたはずだよ。だけどいったん繰り返すことを覚えてしまうと怠け癖がつくんだろうね。キラメキみたいなものは失われてしまうんだよ。だからさ、脳の筋肉みたいなもの?は使ってやらないといけないんじゃないかと思ってる」
4分13秒のムービーの中で、ジェディディアは旅の動機と、旅が持つ意味、自分が旅に出なければならない心理的な理由と、そこにある脳科学的な効果などを語ります。大丈夫。またもYouTubeの自動翻訳に助けてもらえば、大まかな話の筋はわかります。
とても好感が持てるのは、ジェディディアは11000kmもの自転車の旅に出ているのに、まるでその辺を走るかのような気軽な出で立ちでいることです。特別なウエアも、軽量化されたテントも、最新のバックパックも持っていません。ただそこにあるものを使い、古いカメラを斜めにかけてペダルを踏みます。
そして、ここまであっという間だったと語る人生の先輩達を見て、ジェディディアは考えるのです。100年の人生に1000年の意味をもたせるような、満ち足りた人生を送りたいなら、もっとも避けるべきことは何かを。
僕らはなぜ旅に出るんでしょう。日常の中でどこかに行きたくなるのはなぜでしょう。どうして遠くへ行きたいと思うんでしょう。その理由はつかめそうでつかめない、気持ちではわかっているけど言葉では上手く説明できないものでした。でも、ジェディディアの話を聞いて少し納得できたような気がします。
きっと何度も見たくなりますよ。
秋の夜長に、ぜひ。
■Life Lessons From a 7-Thousand-Mile Bike Ride | Short Film Showcase
(アイキャッチなど、画像は上記サイトから引用)