- カルチャー
パタゴニアのドキュメンタリー映画『takayna』。ランニングがレインフォレストを守れるとしたら?
2018.07.22 Sun
タスマニア州政府にタカイナ/ターカインを世界遺産としてノミネートし、保護するよう依頼をするため、パタゴニアが提供するドキュメンタリー映画『takayna(タカイナ)』の上映会が実施されています。
深刻な破壊の危機に直面している、オーストラリア・タスマニア島のターカイン地方をはじめとする独特な生態系。昨年6月より開始したパタゴニアの「takayna」キャンペーンでは、タスマニアのターカイン地方に残された最後の野生地の保護をめざしています。
※タカイナ/ターカイン:ターカイン地域は、アボリジニの言語であるパラワ・カニ語で「タカイナ」と呼ばれている。
■予告編
タスマニア島は世界最後のゴンドワナ多雨林のひとつで、そこに「タカイナ/ターカイン」と呼ばれる、古代からほとんど手付かずのまま残っている地域があります。自然の河川が山脈の合間を縫って、ボタングラスの平原から険しい野生の海岸線に流れ出で、また巨大な砂丘がかたちづくられ、豊かな古代先住民の文化遺産が残されているエリアです。オーストリア遺産委員会はタカイナ/ターカイン地域には傑出した遺産価値があると認識しました。しかしながら、伐採と採鉱により、古い森林は破壊の脅威に晒されており、4万年もの生きた文化を伝える貝塚や先住民の小屋のある場所をオフロード車が突進している状況です。
「自然は私たちの魂を救済してくれる。私たちのため、私たちの子孫のために、知るかぎり宇宙で唯一の住処である地球という惑星にわずかに残された野生の自然を守る義務がある。ターカインで、私たちは試されているのだ」
―― ボブ・ブラウン博士(ボブ・ブラウン財団創設者、執筆家、写真家、活動家)
「パタゴニアはお客様や社員が愛する野生地を保護するために40年以上も取り組み、我々の惑星を救うための闘いに参加することを、他の人びとにも奨励してきた。それはしばしば見逃されていたり、誤解されている脅威も含めて。」
―― イヴォン・シュイナード(パタゴニア創業者)
ターカインの原生地をたくみに縫い進むミーガン・ブラウン。タスマニア Photo: Mikey Schaefer
■ Presented by Patagonia Films 『takayna(タカイナ)』フィルム上映会
2018年7月11日(水)より、パタゴニア直営店にて『takayna(タカイナ)』フィルム上映会を開催中。参加無料。お問い合わせ/ご予約はパタゴニアストアへ。
<作品詳細>
活動家、地元民、アボリジニのコミュニティ…これらの相反するストーリーを紡ぎながら、トレイルを走る医師とひたむきな環境保護活動家の体験をとおして語られるこのパタゴニア・フィルム制作のドキュメンタリー映画は、現代の環境保護運動の複雑さを明るみにし、最後に残された真の野生地を守る挑戦を私たちに投げかけます。
特設サイト:https://patagonia.jp/takayna
<スケジュール> 開場 19:00 開演 19:10 終了 20:50(予定)
7月24日(火) パタゴニア 東京・渋谷 (定員80名) TEL: 03-5469-2100
7月26日(木) パタゴニア 東京・ゲートシティ大崎 (定員80名) TEL: 03-5487-2101
8月2日(木) パタゴニア 京都 (定員50名) TEL: 075-251-2101
*以降、8月21日にナムチェバザール水戸店、23日にOUTDOOR SPECIALITY MOOSE植田本店、24日にATC Storeにて開催の予定。
――以下パタゴニアより
当フィルムツアーでは同時に、パタゴニアのトレイルランニング・アンバサダー石川弘樹を中心に行われている、イヌワシを呼び戻そうとするトレイル活動「南三陸火防線プロジェクト」についてもご紹介。一部の会場では石川弘樹本人、パタゴニア日本支社 環境・社会部門の篠健司、本プロジェクトに携わるパタゴニア・ストアスタッフがゲストスピーカーとして参加し、当プロジェクトについてお話させていただきます。
手つかずの自然を守ろうとするタスマニア島の「takayna(タカイナ)」と、里山をうまく活用し、人・動物・自然の調和を保とうとする日本国内での活動「南三陸火防線プロジェクト」。どちらも本来の山やその生態系を守るための活動で、トレイルランニングというスポーツを通じて今フィールドで起っていることを伝え、みなさまにも問題を解決するための行動を起こしていただきたいと思っています。トレイルランナーもそうでない方も、ぜひご参加ください。
【アイキャッチ画像=Krystle Wright 画像提供=パタゴニア】