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地球を滑る旅 No.4 カシミール編「デタラメでいて素晴らしい。特濃な人と、自由すぎるスキー場」
2018.09.29 Sat
レバノンで滑り、モロッコで新しいスキーの世界に飛び込み、アイスランドでは厳しい自然と対峙。辺境スキー&カメラコンビの児玉 毅(こだまたけし)&サトウケイ両氏は、すっかり旅慣れた気持ちになっていました。だからこそ選んだこの地でしたが、踏み込んだ瞬間から精神的にも肉体的にもコテンパンにやられてしまいます。旅はトラブルがあってこそ、なんて微塵も思えないほどの強烈な体験。けれどその間にも、心の中にあるスキーのバネはぎゅ〜〜〜っと縮められて力をためこんでいたようです。旅の末に巡り合った広大な山脈の美しさといったらありませんでした! というわけで、時計を2016年に巻き戻してみましょう。
今回滑りに行った地域 地名:ジャンムー・カシミール 面積:約222000㎢(本州と同じくらい) 人口:約1006万人(東京より少し少ないくらい) 通貨:インド・ルピー(1インド・ルピー≒1.56円) 公用語:簡易ウルドゥー語 |
世界で最も危険で、世界で最も美しい場所
地球を滑る旅の構想を温めていた4年前、真っ先に候補地として上がったのが、インドの北部にあるカシミール地方だった。
俺たちを突き動かしたのは、一枚の写真だ。はじめはヨーロッパか北米の巨大なスキー場だと思った。異様なまでに横幅の広い山。全てを覆い尽くすほどの豊富な雪。まばゆい稜線と美しい沢状地形の真ん中に、一本のゴンドラがまっすぐ山頂へと伸びていた。
その写真を見た瞬間、「天空へと続く夢のゴンドラだ......」と思った。これは一体どこなんだろう?と写真のキャプションに食いついた直後、稲妻が俺の中を突き抜けた。
「カ、カシミール?」
カシミールといえば、パキスタンとインドの戦争の最前線となっている、世界で最も危険なエリアの一つだということは、さすがに俺でも知っていた。しかし、なんでそんな危険な場所に、こんなにも巨大で美しいスキー場があるっていうんだ?俺の頭の中は、完全に混乱してしまった。
それからというもの、暇があればカシミールの政情やスキー場の情報をリサーチしていた。しかし出てくる情報といえば、旅行者が乗ったバスがジャックされた話ばかり。結局、カシミールのことは心の片隅にありながらも、他の目的地をめざすようになったのだった。
信じられるだろうか。これはヘリスキーではない。インドの北部にあるスキー場の山頂からの景色なのだ......
前年、世界一平和と言われるアイスランドの旅を終えた俺たちは性懲りもなく「刺激のある旅先」を求めていた。
何かを決断するとき、自分の背中を押してくれる人の言葉だけを信じようとするものだ。調べたところ、危険な目に遭った情報が20に対して楽しかったという情報は1つくらいしかなかったけど、その情報を100%真に受けて、俺たちはカシミール行きを決断したのだった。
胸騒ぎ120%の旅立ち
俺たちはデリーに向かう飛行機の中で、寝ているか食べているか以外は、ほとんどの時間を映画を観て過ごした。インドのガイドブックを買ってきたのだが、全く目を通す気分になれなかった。せめてデリーに着くまでは、現実逃避していたいという心境だったのだ。
「20代前半のうちにインドのカルカッタと、アメリカのニューヨークという両極の街に必ず行くべきだ」と誰が言ったかは覚えていない。ただ、その言葉はずっと胸に引っかかっていた。ニューヨークは早々に行ったけれど、インドは行くタイミングを逃し、そのままズルズルと歳を重ねてきてしまった。インドに行くならば若いうちに!と思っていただけに、40歳になってからのインドはかなり気合いが必要だった。なぜなら旅の道中で、すべてにおいて苦労することが目に見えていたからだ。
- インドに行った人は、「もう2度と行くものか!」とアレルギーになる人と、ハマってしまう人(希少)の真っ二つに分かれるという
- こんなにもワクワクがない旅立ちは初めてだ。どっちかというと、ゾクゾクとか、ザワザワという感じ
俺が毎年ネパールに通っていたとき、インドの旅に疲れ切って、ネパールのカトマンズに流れ着いた若者にたくさん会った。彼らのほとんどがインドでのおぞましい体験を語り、「もう二度とインドには行きたくない」と言っていた。そんな噂のインドを旅して、俺たちがめざすのは、世界一危険な地域の一つであるカシミール......。はっきり言って、胸騒ぎしかしなかった。
「行きたい」というよりは、スキーヤーとして「行かなければならない」。なぜかはわからないけど、不思議な力に引き寄せられる自分がいた。
インドの洗礼
あらゆる匂いが混ざり合った熱風に、息が詰まりそうだった。ニューデリーの下町、チャンドニーチョーク。40度に迫る気温。生ゴミや小便の匂い。絶え間なく響くクラクション......。
インド人の生活に触れてみようと思って勇んで出てきたものの、俺たちは死にかけた金魚のように、パクパクと口を開けるだけで精一杯だった。レバノンとモロッコでの旅を経験して、俺たちは旅人として逞しくなったと思っていたのだが、それは単なる幻想だったようだ。
- アジアのいろんな国を旅してきたけれど、インドの鬱陶しさに勝る場所はなかった。街を歩いているだけで、やたらと疲れるのだ
- 荒れ果てた路地裏に、くたびれたリクシャー。生活の中に、絵になる光景がしばしば。これがインドの魅力なのだ
- 衛生面には十分に注意しなければならない。ちなみにインドの人口13億人のうち5億人が、トイレがない生活をしている
- ニューデリー駅前のタクシー乗り場。ドライバーのほとんどが、隙あらば観光客を騙そうと思っている
インドに着いて早々、タクシー運転手にだまされ、宿でぼったくられ、駅では何度もスリに逢い、さっきは危うく悪徳旅行業社につかまるところだった。旅行者が少ない時期ということもあり、観光客をターゲットにした軽犯罪のプロ達が、一斉に俺たちを狙っているのだろう。道ゆく人々が、俺たちを値踏みするように、絡みつくような視線でじっとりと眺めている。
- 噂には聞いていたけれど、食べ物の99%がカレー味。インドは野菜中心の食事が多く、食欲を増進させてくれるのがスパイスなのだ
- インドも宗教的にお酒に対して厳しいけれど、冷えたビールはなまら美味い! インドの有名なビールといえば、キングフィッシャー
無計画な旅を信条とする、俺たちの「地球を滑る旅」は、旅人の聖地インドで思いっきり洗礼を受けていた。広い国ではあるけれど、デリーとカシミールは陸路でつながっている。だから、カシミールのことはデリーに着いてから考えれば良いだろうと思っていた。しかし、それが大きな間違いだった。
インドのエキスパートであるプロスノーボーダーの山ちゃん(山内一志)から、ケイの元にメールが届いた。
「カシミールに陸路を使って行くなら、片道10日間はみておいた方がいいよ」
俺たちは目を疑った。片道に10日間も費やしていたら、それだけで旅が終わっちゃうじゃん! 慌ててエアチケットを手配しようと試みたが、全く取れないときたもんだ。こうして航空券を手に入れるためだけに、すぐにでも逃げ出したいデリーに3泊もする羽目になったのだ。
あまりにもデリーから離れた過ぎて、カシミールの政情がどうであろうと気にならなくなっている自分が怖い。とにかく、雪の上で滑れさえすれば、この身体にまとわりついた不快なものが、全て洗い流される気がする。俺は虚ろな目で、遥か遠くの雪山に思いを馳せていた......。
いざヒマラヤの玄関口へ
「停電?」と思うくらい、スリナガルの空港は薄暗かった。観光客の姿はなく、代わりに(?)たくさんの軍人が自動小銃を抱えて歩き回っていた。一応インドでは避暑地として観光客が集う場所だと聞いていたのだが......。しょっぱなから背筋がザワザワしていた。
辺境の地を想像していたスリナガルだが、一応、ジャンムー・カシミール州の夏季の州都ということもあって、人口は結構多いようだ。しかし、デリーとは明らかに人々の雰囲気が違った。ムスリム特有のガラベイヤという長い白衣のような服と、タギーヤという白い帽子を被っている人が目立ち、インドに比べるとぼくとつとした人々だった。
第2次世界大戦の後にインドとパキスタンが分離・独立する際、カシミールはイスラム教徒が大多数を占めていたが、藩主がヒンドゥー教徒だったのだ。そのため帰属する国が決まらず、宙に浮いた状態になったのが、すべての始まりとなっている。このカシミールを巡ってインドとパキスタンは何度も戦争を繰り返し、今も停戦状態。問題は何も解決していないのだ。
現在、カシミールはインドに帰属しているけれど、カシミールの人々は自分たちを「カシミール人」だと言い、インドのことをトコトン嫌っているのだ。だから「ここはインドのカシミール」なんて言ったもんなら、本気で殴られそうだ。
翌日、4輪駆動のタクシーの屋根に、頼りない紐でスキーバックをくくりつけ、カシミールの宝石(俺が勝手につけた)であるグルマルグ・スキー場をめざした。混雑したスリナガルの街を抜け、田園風景を眺めながら西の方角へ2時間。装甲車が止まっている物々しい雰囲気の検問を抜け、九十九折の急坂をひたすら登っていくと、道路脇には背の高いヒマラヤ杉が目立ち始める。そして、永遠に続くかのように思えたヘアピンカーブの先に、忽然と別天地が姿を現した。
そこは、標高の高い山の上とは思えない広大な棚地となっており、その奥には圧倒的なボリューム感でどっしりと横たわるスキー場が見えた。いや、スキー場と呼ぶよりは、山脈と呼んだ方がしっくりくるほどの広大な山だった。
グルマルグで宿泊したホテルの窓から、スキー場を望む。あの山の山頂までゴンドラでいけるのだから、これを楽園と呼ばずになんと呼ぼうか
「タケちゃん、俺たちが長期滞在する宿だけど......」
山を見てテンションが上がっていた俺たちだったが、ちょっと引っかかることが一つあった。
「スキーイン、スキーアウト(編集部注:宿の玄関先までスキーで滑ってきて、玄関先からそのまま滑り出せるという、スキーヤー憧れの立地条件).....だったよね?」
今回、俺たちはインターネットの恩恵に感謝しながら、booking.comで宿を手配した。いつも1日泊まっては次の目的地を決める......という旅のスタイルだった俺たちも、レンタカーがない今回は、極力スキーに集中できて、且つ安い宿を探したのだった。そこで見つけたのが今回の宿だったのだが、俺たちがここに決めたのは「スキーイン、スキーアウトできる」の一行があったからだった。
「いや〜、スキー場というか、山域全体が見渡せてサイコー!......じゃなくて! ゴンドラ乗り場まで2kmも離れているスキーイン・スキーアウトってなんだよっ!」
鼻の穴を広げて怒っている俺の横を、ヨチヨチ歩きのスキーヤーがフラフラと滑っていった。もしかして、宿の目の前に雪があれば、スキーイン・スキーアウトできるっていう解釈なのか? 恐るべしカシミール!
何が起こるか全く分からない、イリュージョンなスキー場
スキー用具を抱えて宿を出ると、雲ひとつない青空が広がっていた。グルマルグに着いた翌日に、こんなに最高の条件に恵まれるだなんて! インドに着いた時は「世界で一番ツイていないかも」と思っていたけど、俺たちにも良い運気が巡って来たようだ。
宿の前にたむろしているタクシー運転手と交渉して一番安値のドライバーに頼むことにした。「さぁ、乗って!」とドライバー。
「ありがとう......って、乗るか!ボケ!」
グルマルグで人気のアクティビティ。滑るより、引くスタイル。タクシーの代わりにはならないって!
お客を取ろうとする執念は認めるけど、俺が頼んだのはタクシーだべ! ソリじゃないから!
「大丈夫だ。ゴンドラ乗り場まで、ちゃんと引っ張っていくから!」
「い〜や〜だ〜っつ〜の!」
この厚かましさは、インドもカシミールも同じだ。自称「怒らない男」の俺だが、インドに来てからと言うもの、やたらと怒りっぽくなった。
それにしても、全てが予定通りにはいかない国だ。まず、ゴンドラチケットを買うために1mmも秩序がない列に並んでいると、出口の方から強引に割り込んで来たスキーガイドと、お客の間で喧嘩が勃発。クタクタに疲れてゴンドラ待ちの列に並ぼうとしたら、突如係員に呼び出された。事務所に連れて行かれてカツアゲでもされるのかと思っていたら、何百人もの行列をパスして、一番前に入れてくれた。何が起こるかわからない、まさにイリュージョン! なんだか、いちいち驚いているのが、馬鹿臭くなって来た。このデタラメを楽しもうじゃないか。
- ゴンドラ中間で山頂に向かうゴンドラに乗り換え。なんて巨大なスキー場なんだろうか
- 初めてのスキーにチャレンジしている人と一緒に写真を撮ろうと思ったら、スキーが重なってしまっていて、それどころではなかった模様
- まるでお祭りのようなゴンドラ中間駅の様子。広大なスキー場を滑っている人(滑れる人)は、ほんのわずかだ
- 「カシミールが大好きなんだよ!」の一言で、地元の人全員と友達になれた。 いちばん大切なことは異文化をリスペクトし、好きになることだと思う
長大なゴンドラを2本乗り継いで、どんどん高度を上げていった。スキー場の標高差は1,600m。山頂まで行けてしまうこのスキー場の滑走可能エリアは、ほぼこの山脈全ていとうことになる。山を見渡せば、いたるところに雪崩の跡。
実はこのグルマルグは、雪崩の巣として知る人ぞ知るスキー場なのだ。こんな超絶危険なスキー場なのにも関わらず、スキーパトロールがわずか2名しかいないという。まさに、無法地帯!
「ここがスキー場だと思ってかかったら、酷い目に合いそうだね。心して滑ろう!」
そうケイに告げると、ゴンドラを降りて雪の上に降り立った。
開いた口が塞がらないとは、こういうことを言うのだろう。スキーヤーの行く手を遮るものは何ひとつなく、ほの暗い谷底まで延々と続いている大斜面。その対面には、世界中の広大な斜面を集結させたような山が、その美しい稜線と沢の曲線を惜しげもなく晒していた。
広大な斜面にたった一人。スキー場の山頂からスキーエリアの裏側へ延々と滑っていく。気持ち良さそうに見えるけど、酸素が薄くて超苦しい!
「ヒマラヤ〜!!」
なんだか訳のわからないテンションで、叫んでしまった。しかし、威勢が良いのは最初だけだった。早速滑ろうと思ってハイクアップし始めたのだが、目的地が一向に近づいてこない。スケール感が大きいのもあるけれど、最も影響していたのは、標高の高さだ。SUUNTOの高度計を見ると標高は4,000mもあった。
滑る準備を整えながら、呼吸が整うスピードを確かめる。いつまでも呼吸が落ち着かず、足元がふわふわした感覚がある。身体に芯がないようなイメージ。当然といえば当然だが、今の高所順応度は0%なのだ。
しかし、この低酸素という名の甘味は、遥かなる旅をしてやって来た実感を全身で感じさせてくれるメリットがある。酸素が薄ければ薄いほど、山は大きく感じられる。それは、スキーヤーにとって幸せなことなのだ。
「よっしゃ〜! 滑るよ〜!」
ヒマラヤに刻んだ、長い長いシュプール。そして何が起きても不思議じゃない、デタラメなスキー場での珍滞在(一番美味しい部分)は、フォトブックを買って見てね!!
KASHMIR
“RIDE THE EARTH Photobook 04”
著者:Skier&Text: 児玉 毅/Photo: 佐藤 圭
判型:210×270mm/116頁/定価 2,000円(税抜)
ISBN978-4-903707-73-0
発売日:2016/10/28
旅の終わりに 〜ひとつの旅が、次の旅を引き寄せる〜
空は紫色からピンクに移り変わり、やがてオレンジに色づき始めた。空の色を反射して、今日も音もなくゆったりと流れるガンジス。洗濯をするおばさん、歯磨きをするおじさん、沐浴をする老人......。川のほとりでは、人々がそれぞれの一日をスタートしていた。
朝焼けのガンジス川。インドに行ったならば、ここに来なければならない。そう思い続けていた
旅の終盤を迎えた俺とケイは、デリーからアーグラを経由して、寝台列車に揺られてヒンデゥー教の聖地、バラナシに来ていた。最大の目的は、ガンジス川で沐浴をすること。聖なる山、エベレストを源泉をする聖なる川ガンジス。その水質については、おぞましい噂や情報が流れており、考えただけで鳥肌が立ってしまうけれど、自分の人生において、必ずやっておきたいことリストに入っているのだ。
- ニューデリー駅は無賃乗車の乗客と、スリやひったくりが一般のお客に紛れている。インドに行きたい人は、ニューデリーの駅には十分に注意を!
- 貴重品をがっちり抱きしめて、タージマハールで有名なアーグラから深夜特急で一路バラナシへ
最初は「もう二度と来ね〜!」と思っていたインドだったが、良くも悪くも濃密な人間関係が、ちょっとクセになり始めていた。腹立つことの方が多いけど、目をつむれば忘れられない顔、顔、顔......。このスパイスを味わってしまったら、他の国では物足りないと思う気持ちも分かる気がする。
- バラナシの路地裏で身を寄せ合って生活する家族。インドは深刻な貧富の差が問題になっている。王様のような生活をする人もいれば、路上で生活する人も多い
- 人々も、物事も、全てが無造作。決まりごとの多い日本から飛び出して、この地に住み着く日本人は意外と多い
ガンジス川ほとりのガートでは毎晩、お祭りのように盛大なプジャ(祈祷)が行われている。ボートに乗って川の上から見物してみた
- やっぱり聖地なんだな~としみじみ思う。じっとりと汗ばむ熱帯夜に目にした眩い炎の演出に、釘付けになってしまった
- 街の人混みは苦手だけど、お祭りや儀式の群衆は美しいと思う。バラナシの夜は、一生脳裏に残り続けるだろう
「ケイ、次の旅だけどさぁ、実は一身上の都合で、まとまった期間を用意できそうにないんだよね......」
「もしかして......」
「そう、子供の卒園式と入学式(笑)」
「ガハハ。そりゃ、押さえておかないとまずいでしょ」
「すまんね〜」
「で、スケジュールってどんな感じ?」
「卒園式が終わって、入学式までの1週間。入学式が終わってから、2週間......」
「ふ〜ん、......ってか、それはキビシ〜ね!!」
「まず、1週間で旅もスキーも楽しんで、予備日も含めて組める場所なんて......」
諦めムードでいっぱいの中、気づいてしまった。灯台元暗しとは、まさにこのことだ。
「なんで今まで行ってなかったんだ!?」
次回は「地球を滑る旅 RIDE THE EARTH No.5 ロシア編」です。公開は10月上旬予定。お楽しみに!
SNAP SHOTS
- 日本が建設に携わったデリーの地下鉄は、深刻な大気汚染と渋滞を大幅に改善したという。日本のあっぱれな技術力に誇りを覚える
- 個性的なソリが妙に絵になる。今更だけど、やっぱり手引きのソリも一度は乗るべきだった
- 北インドの食事に疲れて、南インドの料理をオーダーしてみた。南インド料理はさっぱりしていて、日本人好みだ
- その辺で人が寝ているのが当たり前なので、寝ているのか、倒れているのか、死んでいるのかの区別がつきにくい
- グルマルグのゴンドラは、ニセコビレッジと同じタイプのゴンドラだった。施設が思ったより良くて安心
- グルマルグで仲良くなったお土産屋のにいちゃん。仲良くなったら何も言わなくても値引いてくれるのが日本。仲良くなったら言い値で買わなければならないのがインド
(地球を滑る旅 No.4 カシミール特別編 完)
KASHMIR
“RIDE THE EARTH Photobook 04”
著者:Skier&Text: 児玉 毅/Photo: 佐藤 圭
判型:210×270mm/116頁/定価 2,000円(税抜)
ISBN978-4-903707-73-0
発売日:2016/10/28
地球を滑る旅 Akimama特別編/そのほかの旅
- 文と滑走=児玉 毅(こだまたけし・左)
プロスキーヤー/冒険家/フィールドライター
1974年 北海道札幌市出身。19歳の時、三浦雄一郎&スノードルフィンズの門戸を叩く。1999年(25歳)のアメリカスキー旅行を皮切りに、マッキンリー、グリーンランド、ヒマラヤなど世界の山と辺境の地を訪ね歩いてきた。Facebook:takeshi.kodama.735 - 写真=佐藤 圭(さとうけい・右)
フォトグラファー
1972年 北海道札幌市出身。写真好きが昂じ、勤めを辞して撮影の旅へ。以来、スキーやスノーボードの撮影を中心にアクティブなフィールドワークを重ねている。2009年からは北海道上富良野町に拠点を移し、バックパッカー式の宿「Orange House Hostel」も運営。