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知られざる地域の魅力を再発見! えひめ東予で、究極の美味しいもの探し。
2019.09.26 Thu
愛媛県の東予地方の東部に位置する「新居浜市」、「西条市」、「四国中央市」を舞台に、4月から11月まで開催されている地域振興イベント「えひめさんさん物語」。
このエリアは、石鎚山をはじめとした山々の豊かな自然の恵みを受け、全国有数の「ものづくり産業」の一大集積地として発展してきました。「えひめさんさん物語」では、これら産業をはじめ、自然、歴史など、地域の資産とアート、アクティビティなどを融合させ、このエリアの魅力を発信しています。
日本夜景遺産にも選ばれた具定展望台から望む工場地帯の夜景
今回、このイベントをきっかけに、東予にやってきたアキママ特派員の茜と岬、ふたりの旅も、いよいよ終盤です。別子山でのキャンプや、別子銅山ハイキング、石鎚山登山と、東予のアウトドアを満喫したふたりですが、そろそろ街が恋しくなってきたようです。
石鎚山から下山してきた、次のふたりの目的は、東予の「うまいもの」探しです。
そこで、イベント期間中、東予東部エリアのものづくり企業18社が、普段はなかなか見ることができない、ものづくりの現場を特別公開する「オープンファクトリー」を開催していると聞き、山でも食べた「別子飴」の工場と、キャンプ場で飲んだ地酒「梅錦」の酒蔵見学へ。
別子飴本舗は、明治初年の創業から変わらず、銅釜を使った製法で、地元の銘菓として愛される別子飴を製作。また飴以外にも、生羊羹や地元の里芋を使ったスナック菓子など、さまざまな個性的なお菓子を作っている老舗郷土菓子店です。
なにこれ〜。これ全部、飴の包み紙だよー!
これは、アーティスト in ファクトリーといって、松岡美江さんというアーティストが、別子飴本舗さんと協働で制作したアート作品なんだよ
工場見学では、「別子飴」の生産工程だけじゃなく、新居浜の歴史やお祭りなどの映像の上映もあって、実際に飴を自分で練ってみるワークショップもできるんです
甘いものときたら、次はお酒! というわけで、四国中央市にある地酒「梅錦」の酒蔵へ。ここでは、杜氏といっしょに酒蔵をめぐり、酒造りについてじっくり学ぶ大人の工場見学ができます。
梅錦山川は、明治5年(1872年)にこの地で創業して以来、米や水の選び方にこだわり、「うまい酒」を造ることだけにこだわってきた酒蔵です。
杜氏さんの話を聞いたら、酵母が、とてもかわいく思えてきました。
見学の後は、工場内のバーカウンターで、いろんな銘酒の試飲もできるので、とても人気のプログラムです
なんだか、いい気分になってきたぞ、次、行こー! どこか、地元の人でにぎわう居酒屋とかないかな。
さっき通りがかりに、看板が気になっていたんですけど、ほとんどジャケ買いです。
石鎚山で人生を見つめ直した今の気分にピッタリの居酒屋でした。
今回の旅のもうひとつのテーマは、地元の方とのふれあい。残念ながら「人生」では、人生を語ってくれそうな、おじさんは見当たらず、ごちそうにはなれませんでしたが、今夜の宿泊先に選んだのは、Airbnb による「民泊」。Airbnbは、空いている部屋や家を旅人などに貸し出す、ウェブのマッチングサイトで、個性的なオーナーとのコミュニケーションや地域の暮らしぶりが楽しめるとあって、日本でも利用する人が増えてきました。
今回宿泊したのは、ネコといっしょに泊まれる、ネコつき民泊。猫好きのオーナーは、地域の紙産業で働くフツーの会社員の方で、自転車やランニングなどを趣味とするアスリートでもあり、オススメのお店など、地元の人ならではのローカル情報をたくさん教えていただきました。
冷蔵庫の中のビールもお酒も自由に飲んでいいんだって。ネコもかわいいし。
キッチンも自由に使って、自炊もできるんだね。民泊って、けっこう楽しいかも。
そして、ふたりは、オーナーから聞いた情報をもとに、伊予西条へ!
扇状地でもある西条市は、石鎚山系に降った雨が伏流水となって、すべて集まり、日照りが多い夏でも、水が枯れない「水の都」です。そんな西条市は、地下15メートルから30メートルにパイプを打ち込むと、自然と地下水が湧き出る「うちぬき」と呼ばれる自噴井が市内に3000本もあり、日本一のおいしい水が、なんと無料で飲み放題!の町なのです。期間中は、西条の豊かな水を巡り、水の恵みを味わうガイドツアーなども行われています。
あーうまい。究極は、お水だよね。安全でおいしい水が、いつでも無料で飲めるって、世界から見れば天国だよ
お酒にしろ、食べ物にしろ、すべての源は、あの石鎚山に降った水なんだね。あらためて石鎚山に感謝しなきゃ
霊峰石鎚山の山麓でもある西条市には、石鎚神社の本社があります。本社は、石鎚神社の拠点でもあり、瀬戸内海、しまなみ海道を見晴らす丘には荘厳な本殿があり、美しく手入れの行き届いた杜に囲まれています。
なんと、ここにも、また見覚えのある鎖場が!
石鎚山をめざすことからはじまったふたりの旅は、ここ、伊予西条の石鎚神社が終着地点となりました。
「えひめさんさん物語」は、11月24日まで、まだまだ続きます。旅はいつでも新しい発見に満ちています。そんな旅を通して、それぞれの物語を見つけることができれば、きっと旅は思い出深いものになることでしょう。東予はこれから、またいい季節を迎えます。ぜひ、みなさんも四国東予へと出かけてみてはいかがでしょう。
ここからふたりは、瀬戸内海をオレンジフェリーで渡り、四国を後にしました。行きは夜行寝台で、そして帰りはフェリーで。旅の行き帰りの行程も十分に満喫した今回の旅に乾杯!
初の愛媛県でしたが、豊かな山、きれいな川、おいしい肴がとれる海、すべてがそろった楽しい、おいしい県でした。
今回の旅で出会った、たくさんの人たちにも感謝です。どうもありがとうございました。愛媛が好きになりました。
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