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多くの人が関わることでフェスやイベントが成立する。日比谷音楽祭がスタッフの補償を目的としてクラウドファンディングに挑戦中。
2020.06.10 Wed
入場料無料のフリーフェスとして、5月に2回目の開催が予定されていた日比谷音楽祭。日比谷公園をニューヨークのセントラルパークで行われているフリーコンサートのように、新たな音楽文化の発信の拠点にしたいという思いを持ってスタートしたフェスだ。キャリアやジャンルもボーダーレスなラインナップで親子三代が楽しめるこのフリーフェスの今年の開催中止が決定されたのは4月のこと。コロナ禍によるフェスやライブの相次ぐ中止によって「イベントやコンサートをつくるための経験や技術、知識までもが失われてしまう」ことを危惧し、日比谷音楽祭2020に関わる予定でスケジュールを空けていてくれたスタッフに対して補償をするためのクラウドファンディングをスタートさせた。
スタート時の目標額は400万円。その金額が見事クリアしてネクストゴールを設定。セカンドゴール800万円、サードゴール1000万円を目標にしている。
日比谷音楽祭では、1ヶ月程前〜本番日にかけて稼働予定で、スケジュールを空けていたスタッフは300人にものぼる。音響や照明、舞台設営といったステージ周りのスタッフだけではなく、出店するブースのテントを設営したり、場内を誘導したり。キャンプインの野外フェスでは、さらにスタッフは増える。
クラウドファンディングのページには、スタッフがどんな仕事をしているのかも綴られている。ステージに立つアーティストだけではなく、多くのスタッフによって、フェスやイベントは作られている。そのすべての人がフェスを成功させるというひとつの目標に向かって結集する。多くの人の気持ちが集まっているからこそ、フェスという時間は特別なものになる。この日比谷音楽祭のクラウドファンディングは、そんな核にあることを再確認させてくれる。
日比谷音楽祭2020 開催中止で仕事を失ったスタッフへサポートを
クラウドファンディング募集期間:2020年4月20日(月)13:00 ~ 6月22日(月) 23:00