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大人の図画工作part1
ジャングルと老人ホームで人気沸騰! 吹き矢で健康になる
2013.02.18 Mon
藤原祥弘 アウトドアライター、編集者
時代劇での暗殺小道具ナンバーワンといえば吹き矢。吹き矢に狙われたが最後、悪代官や悪徳商人は首筋への一撃で絶命します。実際に日本で暗殺に使われたかはさておき、吹き矢での狩猟は世界各地で行なわれ、アマゾンの奥地やパプアニューギニアのあたりでは今も現役で狩猟に使われています。
また最近では、老人ホームでの健康維持のためのツールとしても使われているそうです。的を狙う際に集中力を培い、そのゲーム性でボケを防止し、息を吐くときには横隔膜を鍛える、といいことづくめ。ご老人にも大人気の遊びなのです。
プッと吹くだけの吹き矢ですが、あなどれないのはその威力。人間が力を込めて吐く呼気は時速100㎞以上にもなり、その力を一点に集中させた矢は飛距離が数十mにも達します。訓練を積んだ人が放つとその速度は時速150㎞にもなるのだとか。
ジャングルの奥地で遭難したとき、あるいは老人ホームに入所して、かわいいあの婆のハートを射止めたいときに、きっと吹き矢は役立つはず。早めにその技術を習得しておいても損はありません。第一、健康にもよいそうですし。
市販品もありますが、ホームセンターで買えるもので簡単かつ安価に自作することができます。一式に必要なのはアルミのパイプ、魚を焼くときに使う金串、クリアファイルとテープ類少々。すべて購入しても1000円以下で製作できます。
詳しい制作方法と遊び方は右列の写真を読んでいただくとして、ご注意いただきたいのはその使い方。プッと吹いただけで10mは軽く飛び、アルミ缶もペットボトルも射抜くほどの貫通力がありますので、屋内、屋外ともに人や自身に当たりえる使い方は厳禁です。また、吹き矢を使った狩猟は違法ではありませんが、法整備の隙間に生じたグレーゾーンといった感じです。加えて、猟区、猟期、獲ってもよい鳥獣には細かい規制があります。違反すると検挙される可能性もありますからくれぐれもご注意を。
それでは、ジャングルでの遭難、あるいは老人ホームへの入居に備えてレッツ・エンジョイ・セーフティー・吹き矢!