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【撮って出し!】 パタゴニアのフットウェアにニューモデル登場!
2013.12.12 Thu
林 拓郎 アウトドアライター、フォトグラファー、編集者
先日、東京都内では2014年パタゴニアフットウエアのニューモデル発表会が開催されました。ここで登場した新しいトレイルランニングシューズは来春モデルお店に並ぶのは早くても2014年2月、なんですが。やっぱり情報はいち早く!というわけで、撮って出しの最新情報をお届けします。
2014年春に新しく登場するのは
EVERLONG(エバーロング)
TSALI 3.0(ツァリ 3.0)
の2モデル。
EVERLONGは長距離のトレイルランニングを見据えたモデル。100マイルクラスのランニングで何度も勝ちを飾っているトレイルランニング部門のアンバサダー、ジェフ・ブラウニングが開発を担当したとあって、ある程度のスピードをキープしたまま、かなりの長距離まで対応できるようにデザインされています。
そんなコンセプトを持つモデルだけに、まず驚かされるのはその軽さ。なんと片足の重さはメンズで238g、ウィメンズでは176g(!)というもの。かかととつま先との高さの差、いわゆるドロップは4mmと抑えてあり、これなら長距離での足運びもスムースでラクになるはず。
ソールにはシャンクこそ入っていませんが、荒れた路面にも対応できるよう樹脂製のアウトソールはやや堅めのセッティング。ミッドソールもかかとで24mm(メンズ)と薄め&堅めにしてあり、スピードに乗せたランをイメージさせるものです。またフットベッドは取り外し可能ながら、ヒール部分を確実にサポートするよう独特の形状を与えられています。
特筆すべきはその履き心地! 足を入れると、ねっとり吸い付くような独特のホールド感に包まれます。例えるなら、ストレッチのよく効いた靴下を履いたような感触です。けっしてアッパーはストレッチ素材ではありませんが、ナイロン製のエアメッシュアッパーが適度なしなりを持っていること。さらにそのアッパーはすべて溶着で仕上げているため縫い目がなく、どこか1点が足に当たることがありません。足を入れた瞬間に感じる、足全体を柔らかく包み込むような感触は初体験。これなら長距離をスピードとバランスをアグレッシブに楽しみながら走れるなぁと、1mも走っていないうちからワクワクするフィーリングです。
ツァリはこれまで「2.0」がラインナップしていましたが、トレイルランニング部門のアンバサダー、クリッシー・モールが開発を担当した「3.0」へとバージョンアップ。メンズで27mm、ウィメンズで26mmという厚めのクッションを備えたスタンダードなトレイルランニングシューズで、さまざまなレベルのランナーが路面状況を問わずに愛用できる適応範囲の広いモデルに仕上がっています。一見するとあまりにスタンダードなため、入門用モデルにも見えますが、UTMFでも優勝するなど速さと強さを備えたクリッシーが多くのレースで愛用しているシリーズ。実はこのあたりがパタゴニアフットウェアの特徴とも言える部分です。
これまでの
EVERMORE(エバーモア):超軽量ミニマルシューズ
FORE RUNNER EVO(フォアランナーEVO):トレイルランニング対応のミニマルシューズ
という2モデルに加えて、今回発表になった2モデルでパタゴニアのトレイルランニング用フットウェアはトータル4モデルになりました。たとえば、その中でもクッションの厚いツァリなどはビギナー用、軽さ重視のエバーロングは上級者用、といった捉え方をしがちです。が、ソールのクッション性や重さのバランスなどはランナーの好みによるところが大きい部分です。ビギナーだから、上級者だからという分け方ではなく、走り方に応じて製品に特徴を与えていったら、この4つがうまれてきたというストーリー。レベルではなく、スタイルで分けてあるというワケです。
ランニングはプリミティブなスポーツだけに、シューズの占める比率が高くなります。走る場所、季節、路面、気分、仲間、自分の体調などなど。さまざまな要素に合わせて、使い分けるようになると、走ることがもっと楽しくなりそうですね。
パタゴニアフットウェア
http://patagonia-footwear.jp/