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男の旅の寂しい夜を慰めてくれる艶っぽいスキットルを作ってみた。

2014.09.03 Wed

 ハードリカーのポケット瓶というのは、旅のお供にサイズも雰囲気もピッタリで、キオスクの棚にさりげなく並んでるのを見たりすると、それだけで旅情をかき立てられたりするものです。ただ、これだけ世の中が石油系素材で溢れる時代になっても、なぜかこいつだけは頑なにガラス製。山なんかに持っていくには、丈夫さと重さがちょっと気になるところでありました。

 で、もう何年も前になりますが、成田空港の免税店でポケット瓶型の500mlペットボトル入りウィスキーというのを発見。以来、その空き瓶をスキットル代わりに愛用してきました。その後、ジム・ビームの200mlペットボトルがあることを山仲間に教えてもらい、最近では1、2泊の短い旅を中心に出番が増えているところです。

 この200mlペット。そのままでもガラスボトルを模した味のある造形をしていますが、先日、無人のキャンプ場でひとりチビチビやりながら眺めるうちに、何かもうひとつ色気が欲しくなってきた。革張りのスキットルというのはよくあるけれど、ただ巻いただけじゃありきたりだし……。

 その時、ふと思い出したのが、その昔、新橋のカウボーイバーに飾られていたコルセット姿の女のパネル。

「うむ、あれだ」

 帰宅してから、さっそくあれこれ絵に描いてみた。気がつけばコルセットのつもりがボンデージになっていたけれど、まぁ、よしとしよう。以前、東急ハンズで買った端切れの皮革を引っ張り出してきて、さっそく試作です。できれば「ボン・キュッ・パッ」のボンの部分に小さなショットグラスでも仕込んでみたかったけれど、ま、そんなに都合よくは見つかりませんね。っていうか、個人的にはこのくらいペッタンコが好みだ(何のこっちゃ)。

 というわけで、完成したボンデージ・スキットル。さっそく我がザックの奥底に常駐し、どこへ行くにもよきパートナーとなりそうな予感なのであります(若干、出す場所を選ぶ気がしないでもないけど……)。  

(文・写真=長谷川 哲)

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