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万能アイテム、てぬぐいに注目!! 山好きの心をくすぐる“和てぬぐい”を発見
2015.09.15 Tue
キャンプよろず相談所が活動13年目にして“和てぬぐい”を制作したニュースを、以前に紹介したことがありました。「いずれも限定100枚! 『キャンプよろず相談所』オリジナルアイテム登場」という記事ですが、発表以降、なかなかに人気の高い商品になっているようです。
とくに、キャンプよろず相談所のトレードマーク「よ」をあしらった前掛けのモチーフをデザインしたバージョンが人気。フジロック以後のキャンプサイトなどでも、ひそかな注目を集めておりました。
ところで、手ぬぐいって、最近再認識されているというか、あちらこちらのシーンで登場することが多くなっていますよね。キャンプよろず相談所だけでなく、たとえば、てぬぐい専門店のかまわぬさんが、8月末に嬬恋で行なわれたタイニーガーデンフェスティバルにも参加していたり、山岳雑誌の『PEAKS』が付録としてオリジナル手ぬぐいをつくっていたり……。
綿100%の和の伝統は、野外での活動にぴったりの一枚ということでしょうか。前出の記事にもあったけど、外国の人たちにも“Japanese traditional towel”として認識されているようで、お値段も手頃だし、おみやげとしてもちょうどいいのかも知れませんね。
で、今回ご紹介したいのは、ズバリ、山好きの心に響く“和てぬぐい”です。
登山靴の国内老舗メーカーとして知られるキャラバンが、自社ブランドの「山晴社」から発表したもので、山のテイスト全開のてぬぐいたち。そこにあしらわれているのは、アイゼンだったり、ピッケルだったりします。
しかも、このデザインはキャラバンシューズの生みの親、佐藤久一朗さんが手掛けたもの。すでに故人となっているものの、久一朗さんは現キャラバンの前身である山晴社を1954年に創業した人で、登山家でありながら革工芸、彫刻、グラフィックデザインなどの才に長け、数々の作品を輩出した御仁。
日本の登山界の黎明期を影で支えたひとりでもあり、1956年の日本隊によるマナスル初登頂の際には、隊員たちがベースキャンプまで履いた軽登山靴の制作を担当しています。これが、後にキャラバンシューズと呼ばれるようになったのです。
その久一朗さんの手掛けたオリジナルなデザインを型紙に起こして再現したのが、このてぬぐいです。描かれているのは、アイゼン。そしてピッケル。どちらも実用的で雪山には欠かせないギアですが、それをモチーフとして文様仕立てにしているところが久一朗さんならではの意匠です。
山でさりげなくこのてぬぐいを使っていたら、ちょっとカッコいいですよね。そういえば、来年は、マナスル初登頂から60年。山好きのあいだでひそかな人気になりそうな予感。
■山晴社の和てぬぐい
価格:1,800+税
素材:綿100%
色:ピッケル/464デューン、アイゼン/681スカイ
取り扱い:株式会社キャラバン
※この和てぬぐいは、浴衣の生地を使用。江戸時代から続く伝統的な浴衣染めの技法である「長板中型染め/江戸中紋染め」で、職人が一枚一枚を手染めで仕上げています。