• 道具

男性こそ乗るべき! 来期のK2女性用モデル「WILD HEART」がスゲー!

2016.01.18 Mon

林 拓郎 アウトドアライター、フォトグラファー、編集者

 連日グッドパウダーに恵まれている北海道・ニセコでのK2 2016-17年モデル試乗会場から速報第二弾。比較的小柄な男性に朗報です。来期、ボードチョイスの幅が広がります。

 K2のフリーライドボードの中に「WILD HEART(ワイルドハート)」と名付けられているモデルがあります。デザインとサイズ設定からも分かるように、女性をターゲットにした製品です。が、これが日本人男性にとっては「マジか!」と思わせるくらいにドンピシャのグッドチョイスなんです。

 2015-16年モデルまでのWILD HEARTはパウダー指向の強い設定でしたが、来期からはオールマウンテンなフリーライドボードというコンセプトで生まれ変わります。つまりこれまで通りパウダーも楽しみながら、圧雪でもキレッキレのターンを楽しめるマルチな性格を与えられるというわけです。

 実はK2は2015-16シーズンから「ボリュームシフト」という、ボディシルエットをファットにして浮力のポイントを足もとに引き寄せる手法を執っています。この新たなテクノロジーのおかげで、実際の浮力や突破力は表示されているサイズの1〜2レンジ上というソコヂカラを身につけることに成功しているわけです。実際、今回の試乗ボードは146cmでしたが、152cmくらいの安定感を感じました。

 それでいながらボディサイズは146cmですから、振り回しても重さを感じないクルンクルンの身軽さ。狭いツリーの間もスイスイ。さらにスピードを出せばワイドボディとあいまって、ニセコのドライパウダーでも十分な浮力を得られます。北海道のドライスノーでこれですから、少し湿気のある本州なら浮力に不満を感じることはないと思います。

 加えてハリのあるフレックスが、短いランニングレングスを感じさせないキレのあるターンと気持ちのいい踏み応えを与えてくれます。みんながパウダーを食い荒らしたあとのズタズタ斜面もビッシリと深まわりで滑っていける安定感は驚きとしか言いようがありません。なんせ146cmなのに推奨スタンスは50.8cm。ええ、最初っから男性が乗ってもおかしくないスタンス幅設定。っていうか、たぶんスタンス50〜52cmくらいの人なら男性女性を問わずに遊べるスーパーハイバランスモデルです。

 まあ、よく考えてみたら男性用・女性用っていう区分自体に大きな意味はありません。スノーボードは性差ではなく体格で選ぶべきですから、女性用とされているモデルの中に男性が乗っておもしろいモデルがあるのは当然。そして、大柄な女性をもカバーしている海外系ブランドの女性用モデルの中には、小柄な日本人男性にフィットする製品があるのも至極当たり前。

 もちろん146cmですから、超ドライなディープパウダーでは浮力不足になるでしょう。が、そういう状況で楽しめるモデルは、K2の中にたっくさんあります。WILD HEARTが得意なのは荒れたゲレンデ、コース脇の未圧雪、春の重めでスラッシーな雪、タイトなツリーエリア、そして軽い取り回しが武器になるミニパークなどなど。よく考えてみたら、実は滑ってるシーンの6割くらいはそんな状況。なら、これをメインボードにして、あとはパウダーボードを一本ってチョイスもありだと思います。

 女性用だから、って理由でハナから選択対象外にするにはあまりにもったいない。Akimama的には2016-17シーズンのK2 WILD HEARTはユニセックスモデルなんだ、いや日本人男性こそ一度は乗ってみるべきモデルなんだと、声を大にしてお伝えしておきたいと思います。

Latest Posts

Pickup Writer

ホーボージュン 全天候型アウトドアライター

菊地 崇 a.k.a.フェスおじさん ライター、編集者、DJ

森山憲一 登山ライター

高橋庄太郎 山岳/アウトドアライター

森山伸也 アウトドアライター

村石太郎 アウトドアライター/フォトグラファー

森 勝 低山小道具研究家

A-suke BASE CAMP 店長

中島英摩 アウトドアライター

麻生弘毅 ライター

小雀陣二 アウトドアコーディネーター

滝沢守生(タキザー) よろず編集制作請負

宮川 哲 編集者

林 拓郎 アウトドアライター、フォトグラファー、編集者

藤原祥弘 アウトドアライター、編集者

ふくたきともこ アウトドアライター、編集者

北村 哲 アウトドアライター、プランナー

渡辺信吾 アウトドア系野良ライター

河津慶祐 アウトドアライター、編集者

Keyword

Ranking

Recommended Posts

# キーワードタグ一覧

Akimama公式ソーシャルアカウント