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【どんなクルマでもキャンプにいける!】やっぱプラドって、乗ってて安心。ディーゼル復活は涙ものだ
2016.04.22 Fri
沖田雅生 アウトドアライター、編集者
◆どんなクルマでもキャンプにいける! vol.002 トヨタ ランドクルーザープラド
昨年のアウトドアデイジャパン札幌の前日、トヨタとしては8年ぶりのディーゼルエンジン(搭載のクルマ)が発表された。それがプラドディーゼルだ。
うん、どや顔だ。他の輸入車とか考えれば、もっと強くったっていい
プラドの発表翌日、国内初試乗会になった札幌会場では「ディーゼルに乗りたい」といって順番待ちを遅らせる人が多くいた。ボクも乗せていただいたが、その力強さにディーゼルの魅力と可能性をひしと感じた。ディーゼルの魅力はやはりそのトルクフルなところだ。力強さ。出だしから力強く進むので、大きなクルマで悪路を走り出す時などにはもってこいである。
ただ国内では苦難な時期もあった。ディーゼルエンジンはその構造上、PM(粒子物質)を排出することで大気汚染、人体被害の懸念から規制を受ける対象となった。けれど新しい触媒装置、燃焼効率化などの技術革新により日本でもかなり市場を復活、賑わせるようになってきた(ヨーロッパではかなり浸透しているんだけどね)。
その流れの中でのプラドディーゼル誕生。待ち望んでいたファンは多かったことだろう。とくに北海道という土地では必需なのかもしれない。
プラドはランドクルーザーシリーズの中でワールドワイドにもっとも売れているクルマだ。もちろんワゴンタイプといった実用的なもののほうが多い。壊れる=死ぬという過酷な環境の中で選ばれている実績は大きい。価格面でも、同等機能を備えているなかでは圧倒的に安い。とはいえ300万後半からになってしまうけれど(中古市場もあまり値下がりしない)。
3列シートは床下収納式。リアゲートは便利なヨコ開き。リアゲートの室内側に工具などが収納されている
フルフラットとまではいかないけれど長ものを突っ込むなら十分な室内。乗り込み、シートの収納など細かいところに目が行き届いている
はじめて乗ったときにはその静かさに驚いた。以前のディーゼルはエンジンがカラカラカラと鳴り響いていた。新型はまったく気にならなかったし、重い車体をものともせず軽くいとも簡単に押し出す力強さに驚いた。2回目、公道で乗ったときには実はけっこうディーゼルの音がするなと思った。このへんは感覚でものをいっているので、ちゃんと調べてみないとわからない。力強さの感じはかわらずものすごくいい。さまざまな機能がどんなところでも安全に運んでくれそうだ。
路面環境に合わせた走行システムや悪路でのアクセル、ブレーキワークを超低速で走行こなしてくれる機能、電子制御エアサスペンションなど様々なシステムが惜しみなく導入されている
ただ、ものを使いこなすのは人間である。もっともっと運転がうまかったら、もっともっと面白くこのプラドを使いこなせるんだろうなあと思った。けれどそのうち自動運転でどんなところでも運んでいってくれるんだろうね。