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スズキのクルマのネーミングが絶妙に刺さってしまうのだ

2016.05.27 Fri

沖田雅生 アウトドアライター、編集者

どんなクルマでもキャンプにいける! vol.004 スズキ イグニス

 いま、スズキのハスラーというと、アラレちゃんやももクロが踊り、様々な道具がクルマをカタチどった、ポップで自由な雰囲気を醸し出すCMで話題になった4輪をすぐに思い起こされると思う。まあ、その通りで発売当初入荷待ちが半年以上という爆発的に売れたクルマは、軽自動車で楽しくアウトドアの世界へ飛び出す牽引力となった。
 が、裏メニューがあるのですよ。70〜80年代に2輪を乗っていた人、特にオフロードを乗っていた人はハスラーと聞いてピンっときたはず。2ストロークオフロードバイク「ハスラー」のことを。


77年式のハスラー。カラカラ、パランパランと軽快なエンジン音が思い出される

 2ストロークバイク大好きだったなー。軽くてトルクがあってパン!って進んで気持ちが良かった。高校生の頃、友達同士でバイクを貸し合ってそのひとつにハスラーがあっていたく感動したっけ。
 そんな思い出を抱えていたアラフィフたちはスズキのハスラーと聞いて「おっ!」と思ったはずだ。軽自動車に生まれかわったハスラーはきっと軽快に走ってくれるに違いないと。

 イグニスの話だった、今回は。といっても同じ展開。スズキがイグニスを発表したとき、「おっ!」と思った人も多いはずだ。先代スイフトのヨーロッパ名称がイグニスだったのです。このイグニス、JWRC(世界ジュニアラリー選手権)でチャンピオンマシンになるなど一世を風靡したオフロードマシーンだ。


ハンガリー工場で作られていたイグニス(日本では初代スイフトにあたる)。いまでも通用するかわいらしさ

 そう、だからこのイグニスが発表されて実車をみたときにはニヤリとしてしまったのです。


特徴的なフロントマスク。アルトのめがねデザインの継承

 16インチとでっかいホイールをまとい最低地上高を高くしたコンパクトクロスオーバー。アイポイントが高いので普段乗りでも運転がしやすそうだし、きびきびと動きそうなコンパクトボディも魅力的。最小回転半径も4.7mと小回りがききそう。アプローチアングルやデパーチャーアングルを大きくとっているのでフィールドでフェンダーを擦ることもなさそうだ。


アクセサリーオプションをまとった状態。かっこいい

 こういうコンパクトカーを作らせるとスズキはうまいよなーといつものことながら感心してしまいます。室内もポップでかわいらしいながらも走る気にさせてくれる。スイフトを街クルマとして使っているボクも気になって仕方ない。


左上)16インチアルミホイールは3車種のうち2車種に標準装備。絶対こっちだよな。右上)インテリアの色遣いも楽しい雰囲気。下)上位2車種ではリアシートがスライドする。それにあわせてラッゲッジ容量が変わってくるけれど、ラッゲッジボードの下にサブトランクもあるから工夫して荷物を積み込んで外へ出かけよう!

 うん、いいクルマ。往年のイグニスを知っている人にとっては、こいつでぐぐっと走ってみたいと思わせるし(スポーツタイプでるのかな)、そんなの知らなくてもかわいらしいスタイリング、十分な性能を備えたこのクルマ、購入を考えている人は選択肢にあっていいと思うのです、ほんとに(上位2車種がおすすめ)。

 にしてもスズキのネーミングの妙にはやられちゃう。と思っていたら、もっとスズキにやられてしまう事態が起こったのである。そのクルマはまた改めてご報告します。

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