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正しい歩き方を身につけて、正しく山を登りましょう!! ふだん履きに注目の“B”ってなんだ!?
2016.09.02 Fri
目を引くカラーリングと側面に配された“B”の文字。いまや、かなりの勢いで注目を集めるこのシューズ、みなさん、知っていましたか?
この“B”は、BEMOLO(ビモロ)シューズという、ちょっと聞きなれない名前です。
じつは、好日山荘で入荷するやいなや、即完売になった今年度上半期のヒット商品でもあります。
一見、ふつうのランニングシューズのように見えるけれど、何かがちがう。では、何がちがうのか!?
え〜、初動負荷理論に基づいて開発され、神経筋機能を高めるトレーニング効果が期待でき……云々かんぬん。
ひとまず、むずかしいことは抜きにしますと、要するに、履くことで「理想的な歩き方」ができるようになるんだとか。
理想的な歩き方とは、足が地面に着くとき、「踵→小指・薬指(外側縁)→母趾球→親指」の順に移動し地面からはなれること、とされていて、その動きを誘導するために特徴であるバーが靴裏に配置されております。このバーの名前がビモロバーというんです。踵から薬指(第4指)に向けたバーと、その左右両端、計3本のフラット部と傾斜部を併せもつ構造から形成されています。下の写真のピンク色の部分がそのバーですね。
そんなビモロシューズのなかでも「ランニング・ベロ」シリーズは、アウトソールにラバーと合成樹脂(EVA)のふたつの異なる素材を使用し、全体とビモロバー部分の強度・弾力性に「科学的差異」を配置することで機能を高めているそうです。
そこで、さっそく履いてみました。
ビモロシューズで歩いてみると、たしかに、足の外側部を通って親指から圧が抜けていく感じが、足裏からしっかりと伝わってきます。これは違和感というのではなく、しぜんに足が導かれていくような具合で、とても心地よい感覚。
私は癖で足首が内側に曲がるような歩き方をしてしまうのですが、このビモロバーの働きによってそれが改善されている気がしました。履き続けることで、少しずつではありますがしぜんに歩き方が矯正されていくようです。
正しい歩き方を身に付ける意味は、何も平地だけに限ったことではありません。なぜ、「登山用具とアウトドア用具の専門店・好日山荘」にこの商品が売っているのかといえば、正しい歩き方を身につけることは登山においても大いに役立つからです。しっかりとバランスよく歩けるようになれば、転倒防止にもなりますし、体力の浪費を防ぐことにもつながるので、より安全に山歩きが楽しめるようになる! はずです。
もちろん登山靴ではないのだけれど、ふだんの生活で正しく歩くことを意識することで、山登りの質が変わってくるかも。また商品名に「ランニング」と付いているものの、走らずともその効果は十分感じられますよ。
■ビモロランニング・ベロ
本体価格:13,800円(※ラージサイズの本体価格は14,800円)
サイズ:22.0~28.0cm(0.5cm刻み)/ラージサイズ(28.5、29.0cm)の展開あり
カラー:ターコイズ、ルビー、ディープアクア、ディープルビー(2016夏モデル)ほか、6種
文=好日山荘 善本進也
公益社団法人日本山岳ガイド協会 認定登山ガイドステージⅡ。1986年生まれ富山県出身。20代で突如自然に関わる仕事がしたいと思い立ち、新潟のアウトドア専門学校「i-nac」にて登山の勉強を始める。現在は仕事帰りのクライミングにて日々鍛練中。