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ヒルバーグが富士山麓に集結! オーナーズミーティング「Hilleberg Roundup 2016」に行ってきた

2016.10.19 Wed


 去る10月15・16日、ヒルバーグオーナーズミーティングが富士山麓のキャンプ場「ふもとっぱら」で開催された。日頃からヒルバーグを愛用するキャンパーやクライマー、パドラーが集まる、初のミーティング。ヒルバーグ本社からは代表のペトラ・ヒルバーグ氏も来日し、メーカーとユーザーがフィールドで触れ合う貴重な2日間となった。

 雨雨雨、来る日も来る日も雨が続いたこの数週間。なんでも、ふもとっぱらキャンプ場では、9月中はたった4日間しか太陽がおがめなかったとのこと。しかし、先週末は待ちに待った晴天!週末が晴れるのは、じつに2ヶ月ぶりだという。

見渡す限りのヒルバーグテント。ここまで揃うと壮観だ。一般キャンパーも多く訪れていた。

 そんなたまりにたまったうっぷんを晴らすかのように、この日はたくさんのキャンパーがキャンプイン!そして、ヒルバーグオーナーズミーティングも、富士山が見守るなかではじまった。

ペトラ・ヒルバーグ氏。彼女は、ヨーロッパ以外のすべての地域のビジネスを担っている。

 会場に到着すると、すでに多くのヒルバーグテントやタープが張られていた。なかなかここまでの数が一同に会すことはないだろう。さっそく自分たちも場所を決め、テントをたてる。しばらくすると、ヒルバーグ社のペトラ氏が参加者のテントサイトを隅々まで巡回していた。題して「ペトラチェック」!テントがしっかりたてられているかを見ているのだった。

ペトラチェック中。メーカーとユーザーが直接話して交流できるのもこのイベントのいいところ。

たるみ、シワ(注※テントの話しです)が認められると、すぐにペグが引っこ抜かれ、ビシビシ修正される。「もっと引っ張ってたてるのよ!」(たぶんそう言っている)と、笑顔で教えるペトラ氏。テントは圧倒的に自立型が主流となっているが、ヒルバーグの代表的なモデルにはカマボコ型の自立しないタイプが多く、少しコツがいるのだ。

いつも笑顔のペトラ氏、。彼女にとって“子ども”であるテントを介してユーザーと触れ合う。

徐々にペトラチェックがわたしたちのテントサイトにも迫ってきた。戦々恐々としながら見守っていると、彼女は笑顔で通り過ぎていった。どうやらOKとのことらしい。ホッ。

ペトラ氏は言う、「テントはわたしたちにとって、子どものようなものなんです」と。大切な子どもが不格好に張られていたとしたら…やはり指導したくなる。メーカーの代表から直々に、張り方を教えてもらえるなんていう機会もオーナーズミーティングならではだ。テントはシワ無く美しく張られてこそ、本来の剛性を発揮できる道具。ペトラチェックは、そんなことを再認識する洗礼でもあった。

集まったヒルバーグオーナーは、280人以上、テント100張りを超えた。「こんなにたくさんのアトラスが並んでいるのを見たことがない!」と、ペトラ氏も感激の様子だ。(アトラスとは、ラインナップなかでも最大の自立型テントで、8人が眠れる十分なスペースがある)なかには、まるで撮影のためにしつらえられたような凝ったものもあり、どのテントサイトもヒルバーグ愛に溢れている。

アウトドアライターの森山伸也さんと大森千歳さん。数週間におよぶ北欧の旅を写真を交えて紹介。

日中にはワンバーナークッキングなどの各種ワークショップ、夜にはペトラ氏、アウトドアライター森山伸也氏と大森千歳氏、山岳ガイド立本明広氏によるトーク&スライドショーが行われた。

おのおのイスを持ち込んでじっくり耳を傾ける。空には星がまたたいていた。

この晩の月は明るく、本が読めそうなほど。半袖で過ごした昼間とは一転、焚き火のそばから離れられないほど冷え込んだ。火を囲み、お酒をかたむけ、参加者は夜遅くまでアウトドア談義に花を咲かせていた。

富士山の肩からのぼった月がとても明るい。暗闇に灯ったテントが浮かびあがる。

翌日の2日目は、ペトラ氏による来期モデルのプレゼンテーションや即売会、ヒルバーグテントの設営競争が行われた。そして、素敵なテントサイトにはプライズも進呈!終始アットホームな雰囲気の今イベントは、ブランドそのものを体現しているようだった。

秋といえば運動会。おなじみの曲「天国と地獄」にのせて、テント早たて競争が白熱!

ヒルバーグ社は、1971年にスウェーデンでスタートしたテントメーカー。ペトラ氏の父であるボー・ヒルバーグ氏によって設立された。ボー氏はいまなおデザインや設計に携わっている。ペトラ氏曰く「小さなファミリーカンパニー」。

参加者にプレゼントされた特製のサコッシュ。テントと同じ素材で作られている。これは貴重だ。

自然と向き合いながらコツコツと物づくりをしてきたヒルバーグは、日本でも根強い人気がある。そして、より深く自然に分け入って遊んでいる人たちからの信頼がとくに厚い。だからこそ、ヒルバーグ社の製品にはそれ相応の値が付けられている。そんなテントのオーナーであることは、ちょっと自慢したくなるかもしれない。わたしのテント、ヒルバーグなんですよ!と。

最後に、参加者のみなさんのテントサイトを少しだけご紹介。

今回参加できなかったオーナーの皆さん、次回はぜひ!

ヒルバーグ ホームページ

(文=須藤ナオミ、写真提供=エイアンドエフ)

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