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【定番再考】やっぱり、いいものはいい!! 風に強いぞ! ウインドマスター
2016.11.24 Thu
あやや(好日山荘おとな女子登山部) おとな女子登山部
好日山荘おとな女子登山部の「あやや」が、お気に入り自前ギアの魅力を綴ってくれる用具コーナー。今回のブツは定番中の定番、SOTOのウインドマスター。2013年度のグッドデザイン賞をとっているだけに、未だその人気は衰えず。やっぱり、いいものはいいですねー。
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「フーフー」と言いながら飲むスープ。
飲み込んだ瞬間、ボッと体が温まってくる。食べ終わり、ホッと一息つく瞬間は何物にも代えがたい至福のひと時。
これからの寒い時期、バーナーは欠かせません。山を始めたときから持っているアイテムですが、この度、新しく買い換えました。お料理上手の友人が激しく褒めていた「SOTO」のウインドマスターです。
2013年度のグッドデザイン賞を受賞した定番中の定番。効率のよさ、安定した炎。ウインドマスターは、寒さが厳しくなるこの季節にも無敵です
気温や気圧の影響を軽減する「マイクロレギュレーターシステム」は、マイナスの状況下でも安定した火力を約束してくれるのはいわずもがなのポイントです。
実際、コッヘルに水を入れ乗せた瞬間から底にポツポツと気泡ができ、あっと言う間に沸騰してくれます。秋に黒部へ出掛けた際も、強風吹き荒れるなかでの調理でも仲間内でいちばん先に調理を仕上げてくれたのもこいつでした(前日はポカポカ陽気でしたが、そのときと同じ火力でした)。
その驚くべきスピードもさることながら、ほかにも気に入っている点があります。
それは「音」。
いままで使ってたバーナーは、比べるまでは分からなかったのですが、「ゴォー」という割と大きな音がしていました。その点、ウインドマスターは「スーッ」と静か。ゆえに会話も聞き取りやすい。
夜の帳のなか静かに熱燗を飲むときなど、自然にどっぷりと浸かっている感覚になれました。
また、熱効率のよさもあり、ガス缶がひとつで済むというのも秀逸。いつも心配で何個か持ち出していたのですが、ウインドマスターならそんな心配も無用です。
なぜなら、ずぼらな私はさまざまな温度域のガス缶を手にして、かつ、使いかけのガス缶が家にゴロゴロしており、「長期山行でこれ足りるかな~」とまた新品に手を出す始末。いつまで経っても使い切ることができないことが多々ありました。その煩わしさから解放されたのも嬉しかった点です。
友人がおいしそうな山ごはん(ガパオライス)をつくってくれました
このウインドマスターには、じつは別売りのフォーフレックス(四つ足のゴトク)が販売されています。オリジナルがスリーフレックスで長さも短めなので、ぜひ合わせて購入いただきたいです。鍋が恋しくなるこれからは重宝することまちがいなし!!
大きな鍋を乗せるなら、このフォーフレックスがオススメ。装着、取り外しも簡単
また、調節つまみが大きめなので、操作性がいいのもポイント。グローブをはめたままでもしっかりと操作することができました。
ただ、ひとつ気になったのはとろ火の調整。極小にするのがむずかしく、たまに自分で消してしまった、なんてことも。
それでも、このバーナーは十分に購入の価値があります。
ウインドマスターを購入したことで気持ちが大きくなり、急になんでもつくれるような気がして、ふだん家でもつくったことのないような料理の食材を山に持ち込みました。結果、当然うまくつくれるはずもなく……。トホホ。家でもっと練習しなければと思ったのでした。
■SOTO SOD-310ウインドマスター
8,000円+税
サイズ:幅90×奥行117×高さ100㎜(使用時)
幅47×奥行51×高さ88㎜(収納時)
重量:67g(バーナー+付属ゴトク)
販売:新富士バーナー