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2016年もあとわずか!ふるさと納税でアウトドアグッズをもらおう
2016.12.07 Wed
いまなにかと話題の「ふるさと納税」。みなさんはふるさと納税、したことありますか。生まれ育った故郷でなくても、どこでも好きな地域に寄附ができるこの制度。寄附のお礼として自治体から贈られる「お礼の品」がとても話題です。「お礼の品に、アウトドアグッズがあったらいいのにな~」そんなことを思って、調べてみると…あるわあるわ!数え切れないほど出てきました。
いまさら聞けない?ふるさと納税。確定申告も迫ってきました。ぜひ、こちらをご覧下さい!
ふるさと納税総合サイト「ふるさとチョイス」の検索ワードに、「アウトドア」や「キャンプ」、「テント」など思いつくままに入れてみます。例えば、こちら。
石川県羽咋市(はくいし)のお礼の品は、オクトス(OXTOS)のテント。オクトスは、羽咋市に本社を構えるメーカーです。昨秋から、老舗バックパックブランドのマウンテンダックスもこちらが販売元となりました。
なるほど、地方に拠点あるアウトドアメーカーか。と、こんどは地域から検索してみました。
ありました!滋賀県前原市、ダウンシュラフ・メーカーのナンガ(NANGA)。創業74年、メイド・イン・ジャパンにこだわったものづくりの老舗メーカーです。
つぎは、埼玉県所沢市。
こちらもありました!所沢市に本社があるアライテントです。エアライズやドマドームがお礼の品になっていました。つぎは、新潟県三条市。ありました!三条市に本社があるスノーピーク。こちらは、モノではなく体験です。
「手ぶらでキャンプ体験コース」は、スノーピークが運営するキャンプ場で、キャンプが楽しめるというもの。道具一式が借りられ、スタッフが使い方もレクチャーしてくれますので、ビギナーも安心です。
他の自治体でも、アウトドアアクティビティの体験ツアーやスキー場のリフト券をお礼の品としていることろが多くありました。人が動けば、より高い経済効果が期待できます。でもなによりも寄附する側にとっては、地域の魅力、自然を肌で感じるいい機会になります。
静岡県富士宮市もアウトドア体験がお礼の品になっていました。こちらは、市内を流れる富士川でのラフティング体験。
富士川で長年ツアーを開催しているナチュラルアクションのツアーに参加できます。
さらにはこんなものも…
神奈川県伊勢原市は、「大山登山マラソンの参加権!大山宿坊前泊付」が、お礼の品になっていました。参加を予定している人には、いいですね。
いろいろあるなあ、と感心しながら時間が経つのも忘れて検索に勤しんでしまいました。ふるさと納税のお礼の品として、一般的に人気があるのが農産物。なかには山メシで使われる定番食もあります。
尾西食品のアルファ米です。お礼の品としているのが、宮城県大崎市。あれ?尾西食品は宮城県の企業だったか?と思っていると、生産工場がこちらにありました。県北部に位置する大崎市、屈指の米どころです。そして源泉が400本ちかくある湯どころでもありました。
尾西食品の宮城工場と似たケースでは、冒頭でもご紹介した石川県羽咋市。
モンベル製品が多くありました。大阪のモンベルが石川県?と思いますよね。羽咋市には、モンベル全商品の配送拠点となる北陸モンベル配送センターがありました。
また、自治体の政策に基づいた品というパターンもあります。茨城県境町のお礼の品は、なんとロードバイク。
境町は、自転車での町おこしに力をいれています。利根渡瀬サイクリングコースがあり、道の駅さかいにはサイクリストご用達カフェ「CORG’S(コーグス)」も開店。ここは茨城県内でも最大級のサイクリングステーションとなっていて、レンタルやシャワー室も完備されています。
スポーツ振興に力を入れている岡山県総社市のお礼の品には、バックパックやキャンプ用品などが並んでいました。
いかがですか、ふるさと納税。他にもまだまだ、ここでは紹介しきれないほどアウトドア関連のお礼の品がありました。今回いろいろ検索してみたウェブサイト「ふるさとチョイス」を企画・運営している株式会社トラストバンク広報・玉越有美子さんに、さらに詳しくお話を聞いてみました。
東京・有楽町に今年オープンした「ふるさとチョイスCafé」。ふるさと納税についての質問など、スタッフがていねいに説明してくれます。ここで相談しながら寄附先を決めて申し込むことも可能!
ーふるさと納税、たいへん興味深いです。最近とくに人気ですよね。
ふるさと納税は2008年にはじまった制度です。ふるさとチョイスでは、現在1788の自治体を掲載しており、10万点超のお礼の品を紹介しています。最近は、寄附の納付方法でクレジットカード決済を導入したり、お礼の品も多いところで1000種類(ひとつの自治体で)もあるところがあります。お礼の品は、その土地で収穫された農産物などが主ですが、ここ数年でお礼の品のバリエーションも増えてきています。
ー10万点もあるんですね!お礼の品には、アウトドアグッズや体験ツアーなどがお礼の品として多くあるのですが、人気はいかがですか。
やはりここ数年で、増えた印象です。とくに後発でふるさと納税に取り組んでいる自治体は、他とは違った特色と出そうと工夫されています。お礼の品として、アウトドア体験ツアーや地元で使える感謝券などは、今後も力を入れる自治体が増えるかもしれません。物を贈るだけではなくて、実際にその土地に来ていただく。そうすることで人が動き、さらに経済効果も高まります。
「ふるさとチョイスCafé」では、実際にお礼の品として贈られる物が一部展示もされています。
ー確かにそうですね、来てもらうほうが地域にとってはいいです。アウトドア関連のお礼の品は、いまどれくらいあるのですか。
ふるさとチョイスには、残念ながらお礼の品に「アウトドア」というカテゴリーが今はまだないのですが、ワード検索してみますと238品ありました。自治体は97あります(2016年11月30日現在)。
たとえば、山形県上山市ではクアオルトというドイツ発祥の健康ウォーキングがあって、日本で唯一認定されているコースが上山市にあります。そこでの体験ツアーがお礼の品になっています。
ーちなみに、お礼の品に基準などはあるのでしょうか。こういうものはダメ!など。
じつは、昨年と今年の4月に総務省から自治体へ技術的助言がありました。ふるさと納税の主旨に反するお礼の品は自粛して欲しいという内容で、ここ数年でお礼の品の中には一部行き過ぎと思われるものも出てきていることが背景にあります。ほとんどの自治体がお礼の品にするのは、地場で獲れた野菜や伝統工芸品といったその地域ならではのものです。
しかし、一部で自治体とは関係がないもの(電子機器や家電など)がお礼の品として出されるケースがありました。ふるさと納税の本来の意味を見失ってしまうと、制度そのものの意義が問われかねないことです。
縁側のような作りのくつろぎスペース。地域のおいしいお米を使ったおむすびやお茶などを注文し、ここでいただけます。
ーそうですね、それでは寄附の意味がまったくなくなってきてしまいます。
ふるさと納税というと、どうしても魅力的なお礼の品や寄せられた寄附金額の数値に注目が集まりがちです。ふるさと納税によって販路を拡大し、力をつけはじめた地域の事業者もたくさんあります。制度の存在意義が問われないようにしたいですね。
寄附をする人も、受け入れる側である自治体も、わたくしたちのようにウェブサイトを運営する会社も、モラルが問われていますね。ふるさとチョイスでは、掲載基準というのを設けて制度の健全な育成に努めています。
ー実質2,000円の負担で、新鮮な野菜や地域のおいしいもの、欲しいものがもらえるというのは魅力的です。でもやはり、地域への寄附というのがベースにないと、この制度がおかしくなってしまいます。
お礼の品や寄附金額に目が向きがちなんですが、ガバメントクラウドファンディングなどにより、使い道に特化して支援を募る新たな取り組みも増えてきています。
ーなるほど、ガバメントクラウドファンディングですか。ふるさと納税も変化していっているんですね。寄附者が使い道を決められるものですから、じっくり選びたいです。
今年2016年のふるさと納税として扱われるのは、12月中になります(※)。いま寄附していただくと、大体1ヶ月ほどでお礼の品が届きます。お礼の品として届いたアウトドアグッズや体験ツアー参加券で、実際にその土地を訪れていただき思い出を作っていただけたらと思います。
※自治体によって、2016年の寄附金申込み締切日/入金締切日が異なりますのでご注意ください。