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辺境での位置や無事を知らせ、SOSも発信可能。日本でも衛星GPSメッセンジャーのサービスがスタート
2018.08.01 Wed
林 拓郎 アウトドアライター、フォトグラファー、編集者
世界中で利用され、過去10年間に6000件以上の人命救助活動に使われたGPSデバイスが、ついに日本で利用可能となりました。
アメリカのグローバルスターは、世界4大衛星電話会社のひとつ。32機もの非静止衛星を使って、世界120カ国以上でサービスを展開しています。その主力は人工衛星を介した携帯電話ですが、我々が待ち望んでいたのは衛星を使って自分の位置を第三者に知らせるGPSメッセンジャーのサービスです。
「SPOT Gen3(スポット ジェン3)」と名付けられたこのデバイスは人工衛星とつながることができます。そしてグローバルスターの衛星サービスエリアが地球上の多くをカバーしていることからもわかるように、到達に何週間もかかる山中だろうと、ジャングルや大海の真っ只中であろうと、外界とリンクすることができるのです。
SPOT Gen3
■サイズ: H8.72× W6.5× 厚さ 2.54 cm ■重さ: 114 g リチウムバッテリーを含む ■動作環境: (温度)-30°C ~ 60°C、(高度)-100 m ~ +6,500 m、(湿度) 95%~ 100%.,(振動)Per SAE J1455、(防水) IPX7 ( 最大水深 1 m、30 分以内) ■バッテリータイプ: AAA Energizer® Ultimate Lithium 8 x 電池 (L92) 4 本、AAA Energizer® NiMH 充電式電池 (NH12) 4 本、5v USB 接続を備えたライン電源 ■バッテリー寿命:リチウム電池 4 本で 1250 回のチェックインとカスタムメッセージの送信可能 ■同梱品:ストラップ、バッテリー、カラビナ、クイックリファレンスガイド、USBケーブル
「SPOT Gen3」はメッセンジャーです。通話はできません。が、5つのボタンを使ってコミュニケーションを図ることができます。
1)チェックインボタン(OKアイコン)→指定のメールアドレスに、定型メッセージで無事であることを知らせます
2)メッセージボタン(フキダシアイコン)→予め登録したメッセージを、指定のメールアドレスに届けます
3)追跡ボタン(足跡アイコン)→定期的に自分の位置を自動発信します。グーグルマップとの併用で、リアルタイムに現在位置を確認することができます
4)HELPボタン(手アイコン)→家族や仲間に現在位置と定型メッセージを送ることで、救助が必要であることを知らせます
5)S.O.S ボタン→命に関わる緊急事態であることを、グローバルスターとパートナーシップを結ぶ国際緊急対応連携センターに連絡し、現在位置を伝えながら捜索救助の要請をします
端末料金は2万4800円(初期設定費用込み、税抜)、通信使用料は月額2580円から、その他にオプションなど、状況に合わせた費用が発生します。
サービスは7月20日から始まっています。Akimamaでは、こうした遭難からの素早い救助活動につながるデバイスの動向にも注目していきたいと思っています。実機の使用レビューなど詳細は追って、とお知らせしつつ、「SPOT Gen3」に関する詳しい情報はこちらまで。
グローバルサテライトGPSメッセンジャー SPOT Gen3
http://www.globalstar.co.jp/product/spot-gen3.html
グローバルスター
http://www.globalstar.co.jp