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スプーンフルのターポリントートバッグはクライミングにも最適だった!
2018.08.23 Thu
河津慶祐 アウトドアライター、編集者
以前の記事「ターポリンの一枚布を機能的なトートバッグに仕上げるスプーンフルの粋」では、スプーンフル(Spoonful)の一重構造ターポリントートバッグをおすすめしましたが、今回は、「クライミングに最適だろう!」と思っていた二重構造タイプをご紹介します。
一重タイプは3種類のラインナップなのに対し、二重タイプは大型タイプの#14のカシミール(バッグ時寸法:W44×H37×D22cm)と、超大型タイプの#15のモビーディック (バッグ時寸法:W56×H46×D24cm)、の2種類のラインナップ。
左)#14カシミール(Kashmir)。右)#15モビーディック(Moby Dick)。一重構造の#16リップル、#17ルードムード、#18フリーバードと同じく、こちらもロックバンドの楽曲名が。カシミールとモビーディック、誰の曲かわかりますか? そう、伝説のロックバンド「レッド・ツェッペリン」です。
クライミングといってもさまざまなタイプがありますが、スプーンフルのバッグが本領発揮するのは1ピッチだけの「フリークライミング」。駐車場から岩場まで歩いて15分以内くらいで、道が悪くない場所がよいかと。関東近郊だと、湯河原幕岩なんかベストマッチではないでしょうか。ほかには、城山や広沢寺なんかもよさそうですね。アプローチが遠かったり、道が悪い岩場には、いつも通りザックを背負って行きましょう。
今回使用してみたのは大型の#14カシミール。フリークライミングの荷物量だとこれくらいの大きさがちょうどいいと思います。
内側にポケットがあり、細かいギアが収納できる。まだもう少しギアを増やしても大丈夫そう。
■収納ギア
・ロープ(9.5mm×60m)
・ハーネス
・ヘルメット
・クライミングシューズ
・チョークバッグ
・クイックドロー×5
・スリング×2
・カム×3
さて、最低限のギアを収納してみました。カムはその場にあったので試しに入れてみましたが、クイックドローをもっと増やしたり、ふつうのカラビナや環付きカラビナを入れたほうが、より実践のフリークライミング装備に近くなりましたね。カムを多用するクラッククライミングでなければ充分な容量ではないでしょうか。
内側にポケットが6つあるので、細かいクライミングギアをここに入れ、種類別に整理し収納できます。これは二重構造ならではの特徴。さらに、二重で持ち手がボトム近くまで延びているため、一重タイプより耐荷重性にすぐれます。ロープって1mで50gくらいあるから、60mだと約3kg! この重さを持ち運ぶなら、耐久性・耐荷重性に優れる二重タイプのほうがオススメってわけです。
フルオープンの仕方は簡単。サイドのスナップボタンを外し、ファスナーを上げるだけ。
このトートバッグ、ポケットに物を小分けして持ち運べる、というだけがオススメの理由ではないのです。前回の記事を見た人はお分かりでしょうが、横のファスナーを上げフルオープンにすると、平たい一枚布に早変わり。ということは、バッグを抱えて駐車場から歩いて岩場に到着し、バッグを置くと同時にファスナーを上げれば、もうそこは自分のスペースに! 休憩はお昼食べる時だけ、岩場に行ったらガンガン登らないと、ってクライマーには最適です。
座って休むだけなら充分なスペースがあります。二重で厚みがあり丈夫。どんな場所にも座れます。
ターポリンは防水素材なので、汚れても、拭いたり洗い流したりするだけで、あっという間にキレイになっちゃいます。これで、湿った土の上にひいて座ったり、チョークで汚れたギアをしまったりと、どんなに汚れても大丈夫! アウトドアのことをよくわかってるなぁ。
アウトドアに最適なスプーンフルのターポリントートバッグ、まだまだ違うシチュエーションでも使えそうです。さて、あなたはどんなフィールドで使いますか?
■スプーンフル
#14 カシミール(Kashmir)
12,000円+税
バッグ時寸法:W44×H37×D22(cm)、展開時寸法:W66×H96(cm)、容量:約35ℓ、カラー:ベージュ、ブラック
#15 モビーディック(Moby Dick)
14,000円+税
バッグ時寸法:W56×H46×D24(cm)、展開時寸法:W80×H116(cm)、容量:約62ℓ、カラー:ベージュ、ブラック