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暑い天候下でも体温調節を促進し、運動効率を高めるキャプリーン・クール・テック・ティー
2019.04.24 Wed
滝沢守生(タキザー) よろず編集制作請負
樹間から見えるのは、奇しくも毛無山から続く天子山塊の山稜
私たち人間は、いつから衣服を着るようになったのだろうか。数百万年前までの私たちの祖先は、全身が体毛に覆われ、衣服などは必要としなかった。しかし、人類への進化の過程で、しだいに無毛となり、生き抜くためには、体温を調節し、身体や皮膚を保護する必要があった。そうして7万5000年ほど前から、衣服をまとうようになったといわれている。
ではなぜ、人類は無毛になったのだろうか。この進化の過程と理由を理解しなくては、現在のアウトドアウェアを語ることはできないだろう。無毛になったのは、およそ160万年前後、地球環境の変化にともなう、ライフスタイルの変化のためであった。大地のサバンナ化が進み、生きるためには食べ物を探し、森から草原へと大いなる旅に出なければならなかった。
ヒトは獲物を求め、長距離を歩いたり、走ったり、広い大地をひたすら獲物を追いかけた。活発に活動するようになると体毛は不要なものになった。全身が体毛に覆われていると、体温が上がりすぎる危険性がある。熱を効率的に外に発散するためには、水分量の多い汗をかく、発汗という機能が必要になった。サルからヒトへ、体毛がなくなったのは、体温の上がり過ぎを防ぐための進化でもあった。体毛がなくなり、発汗という体温調節機能が備わったおかげでヒトは、長時間運動できる能力を身につけたのだ。
海風が心地よい海辺のビーチランニングでは優れた速乾性を発揮、ボディはいつでも常にサラサラだ
しかし、体毛には、保温効果をはじめ、紫外線や細菌などから皮膚を保護し、外部から傷つけないための役割もあった。体毛を失ったヒトは、さまざまな自然環境に適応すべく、動物の毛皮や植物をまとい、外敵から身を守り、カモフラージュすることで獲物を獲得したり、あるものは、水の抵抗が少なくなったことで、水中から獲物を得たりして、生き抜いてきた。人類の進化において重要なのは、火というテクノロジーを得たことと共に、シチュエーションに応じた衣服を身にまとったことであった。
UPF50+のUVプロテクションを備え、防臭加工もされているので、下山後そのままでも気にならない
上がりすぎた体温を効率よく発汗させることで、運動効率もよくなるというのは、まさにアウトドアスポーツに置き換えられる。また、紫外線や雨風から身を守り、気温や体温の変化に合わせて体温を調節するというのは、アウトドアウェアに求められている機能そのものであろう。
この春、パタゴニアから展開されたキャプリーン・クール・テック・ティーは、高度な体温調節機能を備え、素肌の上に1枚着用するだけで、人間の発汗機能を効率よく促し、激しく運動しているときでも身体を快適に保つことができる究極のベースレイヤーだ。
照り返しの強いロードでも、ジムでのウェイトトレーニングでも、汗のベタつきは感じない
吸湿発散性と通気性、そして伸縮性と速乾性を備えたキャプリーン・クールは、ソフトで軽い着心地と風合いも含め、まさに素肌に近いTシャツだ。まず、この1枚を素肌にまとうことから始めることで、これからの季節、ランニングやジムワーク、残雪のスキー登山や低山ハイクなど、インドアからアウトドアまで、フィールドを問わず、すべての活動がより快適に進化するだろう。
残雪期の登山では細かな体温調節のできるレイヤードが重要になってくる
衣服が人間の進化に寄与したように、日進月歩で進化していくアウトドアウェアの機能には、人類の存亡がかかっているのかもしれない。人類はこれから直面するであろう、地球的規模の気候変動や環境変化に順応し、生き抜いていかねばならない。そのためには、アウトドアウェアが進化するとともに、私たちもまた進化が求められている。体温調節を促進し、運動効率を高めるキャプリーン・クールテック・ティーは、アウトドアウェアの本質に迫るベースレイヤーだ。
いずれもリサイクルポリエステルを使用し、吸湿発散性と柔軟性に優れた機能性ニットの軽量テックティー。ポリジン永続的防臭加工。ブルーサインの認証済み。フェアトレード・サーティファイドの縫製を採用
左)メンズ・キャプリーン・クール・ライトウェイト・シャツ
カラー:Tasmanian Teal(TATE)ほか5色
サイズ:XS〜XXL *ウイメンズもあり
¥5,940(税込) 重量:74g(Mサイズ)
右)メンズ・キャプリーン・クール・デイリー・グラフィック・シャツ
カラー:P-6 Logo: Feather Grey (PLFE)ほか9色
サイズ:XS〜XXL *ウイメンズもあり
¥4,968(税込) 重量:128g(Mサイズ)