• 道具

【レビュー&読者プレゼント】曇りにくい超軽量ゴーグル! モンベル「L.W.アルパインゴーグル」

2021.03.02 Tue

 アウトドアライターの知人のあいだで噂になっているゴーグルがある ──。

 風雪や太陽光から目を守るために着用するゴーグルは、雪山登山だけではなく、スキーやスノーボードといった雪上アクティビティでも使用するため、さまざまなメーカーから販売されている。

 ものによっては諭吉さんが2人くらい飛んでいってしまうものはザラで、ちょっとした小物ではあるのだがなかなか高い買い物になってしまう。

 ならそんなにお金をかけなきゃいいじゃないか、とも思うのだが、そうもいかず、あまりに安価なものを選んでしまうと曇りやすかったり、雪面がよく見えなかったりして苦労する。

 そこでオススメしたいのが、最初に紹介した「噂になっているゴーグル」であるモンベル(mont-bell)の「アルパインゴーグルシリーズ」だ。

 国産アウトドアブランドとして知らぬ人はいないであろうモンベルは、ウェアのみならず、シュラフやヘルメットなどアウトドア用品を総合的に扱っている。ゴーグルもそのうちのひとつで、晴天時や曇天時など、さまざまな状況に合わせられるよう5種のレンズをラインナップしている。

 今回テストしてきたのは、アルパインゴーグルシリーズのひとつ「L.W.アルパインゴーグル」。晴天用のPLシリーズ(偏光レンズ)と、曇天用のHDシリーズ(高精細レンズ)で展開している。

アルパインゴーグル HD L.W.アルパインゴーグル HD L.W.アルパインゴーグル PL モンベル mont-bell奥にあるのは私物の「アルパインゴーグル HD」、テストしたのは真ん中の「L.W.アルパインゴーグル HD」と、手前にある「L.W.アルパインゴーグル PL」。

 この「L.W.アルパインゴーグル」の “L.W.” とは “Light.Weight.”。 なんと80gという超軽量が売りのアイテムである。

 軽さを実現するためにレンズはフレームレス構造に、そしてストラップが細く、バックルが小型化されている。通常の「アルパインゴーグル」は128gなので、約1/3の48gもの軽量化に成功している。実際に持ち比べてみると、それ以上軽くなっている気さえしてしまう。

 この軽量化は、同時にコンパクト性も実現している。フレームがなくなった分、厚みが約半分ほどにまでなっているのだ。コンパクトになるということは、パッキングに余裕がでるのはもちろん、ちょっとしたときにはハードシェルのポケットにしまっておくこともできる。

アルパインゴーグル HD L.W.アルパインゴーグル HD L.W.アルパインゴーグル PL モンベル mont-bell軽量コンパクトを追求してはいるがレンズの大きさは変わっておらず、視野は充分確保されている。

アルパインゴーグル HD L.W.アルパインゴーグル HD L.W.アルパインゴーグル PL モンベル mont-bell上の画像をアップにしたもの。ちがうレンズのゴーグルを持って行ったとき「どれがどのシーン用だっけ?」と悩んでしまうこともしばしば。「アルパインゴーグルシリーズ」は正面にレンズ名が記載されているので迷うこともない。ちょっとしたことだが、こんな配慮がいざというときに大事だったりする。

 もう一点、ゴーグルの性能で重要なポイントがある。曇りにくさ。実際、ゴーグルを使用していていちばんの悩みはコレではないだろうか。

 今回「L.W.アルパインゴーグル」をテストしたのはスノーボードでのバックカントリー。ハイクアップの標高差は500mと短いが2,300mほどまで登った。快晴であったので使用したのは偏光レンズで晴天用の「L.W.アルパインゴーグル PL」。ハイクアップ開始から滑り終わるまで終始着用していた。

 ちょうどこの日は2月でありながら春先のようなあたたかさとなり、余分なウェアは脱ぎ、ベンチレーションまで開放し、これ以上脱げないというところまでになっていた。それでもジャケット内はじんわり汗をかいていくほど。かんたんに書くと “あつい” 日であった。

「アルパインゴーグルシリーズ」に採用されているのはダブルレンズ構造。もともと、ゴーグルは外気とゴーグル内の温度差によって結露し曇るのだが、二重構造にすることによって温度差を減らし曇りにくくしている。これは最近のゴーグルではほぼ標準装備となっていて特筆すべき点ではないかもしれない。

 しかし、モンベルはさらにゴーグルの内側を親水性の高い素材にして微細な凹凸をつけ、水分を薄くのばすことによって、水蒸気を水滴化することを遅らせ曇りにくくしている。

 この「アンチフォグシステム」のおかげか、汗をかくような行動時に使用していても、一切曇ることはなかった。

 強いて気になる点をあげるとすれば、レンズ内側のスペースの小ささと、ベンチレーションの少なさだろう。ほかの「アルパインゴーグル」にはフレームの上下に大型のベンチレーションがあり、通気によって曇らないようにしている。「L.W.アルパインゴーグル」はレンズの正面に小さな穴が8つ、そしてフレームがない分、内側のスペースが小さくなっている。これによって、使用する環境によっては、通常の「アルパインゴーグル」よりやや曇りやすくはなってしまうかもしれない。

アルパインゴーグル HD L.W.アルパインゴーグル HD L.W.アルパインゴーグル PL モンベル mont-bell偏光レンズならば、こんな快晴の日でも雪面からの反射を軽減し、凸凹がくっきり見える。

 雪山登山やバックカントリーといった、荷物を背負って登らなければいけないアクティビティでは、軽さというのはかなりのアドバンテージとなる。風雪の強い場所など使用するシーンが限られる雪山登山や、万が一を考えふたつゴーグルも持って行くバックカントリーでのサブとして、この「L.W.アルパインゴーグル」は最適な一点ということが今回のテストで分かった。

 紹介が最後になってしまったが「L.W.アルパインゴーグル」の価格は7,000円前後。性能の良し悪しももちろん重要だが、価格がいちばん気になってしまったりするもの。性能は申し分なし。そしてこの価格。これは買いだろう!

L.W.アルパインゴーグル PL モンベル mont-bell■モンベル/L.W.アルパインゴーグル PL
偏光レンズ(晴天時、雪面の細かな凹凸が見やすい)
平均重量:80g
カラー:グレー(レンズカラー:グレー〈シルバー・ミラーコート〉)、ピンク(レンズカラー:ピンク〈ピンク・ミラーコート〉)
可視光線透過率:グレー・13%、ピンク・17%
価格;7,920円(税込)

L.W.アルパインゴーグル HD モンベル mont-bellL.W.アルパインゴーグル HD
高精細レンズ(曇天時に鮮明な視界を実現)
平均重量:80g
カラー:ブルー(レンズカラー:ピンク〈ブルー・ミラーコート〉)、グレー(レンズカラー:ピンク〈シルバー・ミラーコート〉)、オレンジ(レンズカラー:ピンク〈オレンジ・ミラーコート〉)
可視光線透過率:ブルー・27%、グレー・25%、オレンジ・20%
価格:6,820円(税込)

※このほか「アルパインゴーグルシリーズ」には、調光レンズの「アルパインゴーグル BC」、通常のミラーレンズ「アルパインゴーグル」、ミレーレスレンズの「アルパインゴーグル ML」、そして各レンズともメガネをしたまま装着できる「グラスイン」もラインナップしている。


さて、ここまで読んでくれた読者のみなさまに朗報があります!! なんと今回紹介した「L.W.アルパインゴーグル」の「L.W.アルパインゴーグル PL(カラー:ピンク)」と「L.W.アルパインゴーグル HD(カラー:グレー)」をそれぞれ1名様にプレゼントいたします。プレゼントの応募方法は、Akimamaのインスタグラムをフォローした状態で下記の必要事項を入力して送信するだけ。期限は3月14日(日)まで。どしどしご応募お待ちしております。

Akimama Instagram:@akimama_outdoor

終了いたしました。

Latest Posts

Pickup Writer

ホーボージュン 全天候型アウトドアライター

菊地 崇 a.k.a.フェスおじさん ライター、編集者、DJ

森山憲一 登山ライター

高橋庄太郎 山岳/アウトドアライター

森山伸也 アウトドアライター

村石太郎 アウトドアライター/フォトグラファー

森 勝 低山小道具研究家

A-suke BASE CAMP 店長

中島英摩 アウトドアライター

麻生弘毅 ライター

小雀陣二 アウトドアコーディネーター

滝沢守生(タキザー) よろず編集制作請負

宮川 哲 編集者

林 拓郎 アウトドアライター、フォトグラファー、編集者

藤原祥弘 アウトドアライター、編集者

ふくたきともこ アウトドアライター、編集者

北村 哲 アウトドアライター、プランナー

渡辺信吾 アウトドア系野良ライター

河津慶祐 アウトドアライター、編集者

Keyword

Ranking

Recommended Posts

# キーワードタグ一覧

Akimama公式ソーシャルアカウント