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酒呑みの天国「お蔵フェスタ」今年も千葉県でまもなく開催!
2016.03.08 Tue
甲藤麻美 ライター、編集者
酒好きにはたまらないお祭りが、年に一度、千葉県香取郡神崎町で開催されている。
300年以上の伝統を持つ2軒の酒蔵、「鍋店」と「寺田本家」を中心に、周辺の道を歩行者天国にして行われる「発酵の里こうざき 酒蔵まつり」。普段は閑静なこの町に、この日ばかりは何万という人たちが押し寄せる。
会場の最寄り駅はJR下総神崎駅。この酒蔵まつりのために、新宿から会場直行の天ぷら油バス(2016年分は満席)や、JRの臨時列車・特急こうざき酒蔵まつり号まで運行しているのだから驚きだ。駅からはシャトルバスも出ているけれど、歩いても15分ほど。道中には酒粕自然酵母のパン屋さんなどもあり、発酵食ファンなら徒歩で会場へ向かうのがおすすめ。
酒蔵まつりのなかでもとりわけ注目なのが、寺田本家主催の「お蔵フェスタ」。寺田本家は先代の23代目当主・寺田啓佐さんの一念発起により、100%純米造りと無添加の自然酒造りを続けている酒蔵。6年前からは原料米もすべて無農薬というこだわりようだ。無ろ過で酒本来の味が楽しめる数少ない日本酒とあって、多くのファンを魅了している。
このお蔵フェスタでは、お酒の試飲販売や、蔵人が案内してくれる貴重な酒蔵の見学ツアーを開催。周辺には発酵食品や野菜、ナチュラル雑貨等を扱うお店や飲食店など、今年も100軒以上が連なる。
このなかで何よりの優先事項は、やはり試飲。寺田本家のお酒を好きなだけ呑み比べられるという、夢のようなひとときを過ごすことができる。試飲をするには、蔵人やスタッフが一升瓶片手に動き回るところを捕まえなくてはならない。ただ並んで待つのではなく、自然と会話が生まれるアイデアが何ともユニーク。
試飲をひととおり楽しんだ後は、寺田本家の裏手で開催される「裏お蔵フェスタ」へ。ここでは蔵人自らも出演するライブや酵素風呂の足湯、ワークショップなども開催。「世界のくさうま発酵食品展」といった楽しい企画やフィナーレでの盆踊りなど、年ごとにさまざまな企画が用意されている。今年のライブにはGOCOO+TAWOOも登場するので、こちらも注目だ。
「よい酒は二日酔いにならない」とは、24代目当主・寺田優さんの言葉。その言葉に存分に甘えられる夢心地の時間が、今年もお蔵フェスタで待っている。
必ず参加したいのが蔵見学ツアー。微生物に聞かせるために蔵人が実際に唄っている仕込み唄も聞かせてもらえる(予約不要)無料試飲のほか、特製どぶろくも販売も。お値段1杯100円で、マイカップを持参すると得盛りサービス付き
第10回お蔵フェスタ
■開催日:2016年3月13日(日)9:00〜15:30(雨天決行)
■会場:寺田本家(千葉県香取郡神崎町神崎本宿1964)およびその周辺
■料金:入場無料