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アメリカを熱狂させるジャムグラスの雄=グリーンスカイ・ブルーグラス「フェスおじさんのフジロックはこれ!」

2018.03.12 Mon

菊地 崇 a.k.a.フェスおじさん ライター、編集者、DJ

 3月に入って、出演第二弾アーティストも発表されたフジロック。第一弾ではケンドリック・ラマーとN.E.R.Dというヒップホップ系アーティストのヘッドライナーが発表されるなど、いつもの年とは「ちょっと変わった」フジロックのラインナップになっているのかもしれない。世界の潮流を捉えているという表現もできるだろう。そんなフジロック18のラインナップのなかから、今年も個人的な偏りのオススメアーティストを紹介していきます。まず第一弾発表で、とにかく驚き、「ついに来てくれるのか」と歓喜したバンド、グリーンスカイ・ブルーグラス。

 グリーンスカイ・ブルーグラスは、この2〜3年の間で、急激にアメリカのジャムファンのなかで注目を集めてきたバンドだ。ジャムのなかでもブルーグラスというアメリカのトラッドを奏でるバンドで、それらのバンドはジャムグラスと呼ばれている。ジャムグラスのバンドではフジロックでは2006年にヨンダー・マウンテン・ストリングス・バンドがやってきているけれど、ブルーグラス〜ジャムグラスがほとんど日本に情報が入ってきていないこともあって、フジロックに限らずなかなかライブを体験することができない。だからこそ、グリーンスカイ・ブルーグラスの来日は個人的にはビッグニュースだ。

 ブルーグラスというと、どういう音楽をイメージするだろう? ギターやウッドベース、マンドリンなどアコースティックサウンドを核にした歌モノ。もちろん、これは間違いないけれど、ジャムグラスはよりそのときのフィーリングが演奏に求められ、自由に音が飛翔していく。グリーンスカイ・ブルーグラスは、ドブロ、バンジョー、ギター、アップライトベース、そしてマンドリンという5人組。ドラムがいないのはブルーグラスの正統的なラインナップだ。ドラムがいなくても、ライブはグルーブに満ちていて、自然と身体がその音に反応して踊ってしまう。ときにサイケデリックな感覚も味わえる。見た目はおじさんでルックスは決してかっこいいとかスタイリッシュではないけれど、これぞアメリカという世界観を持っている。

 バンドのホームページでライブスケジュールを見ると、春からアメリカで数多くのフェスに出演を果たし、フジロックのために来日。夏の最後にはコロラド州の世界で最も人気の高いと呼び声の高いレッドロックスで2日間のショーを行う。

 日本ではほとんど体験することができないジャムグラスのバンドがフジロックにやってくる。ヘブンならではのバンドが久しぶりにやってくる。

FUJI ROCK FESTIVAL ’18
開催日:7月27日(金)28日(土)29日(日) 
会場:苗場スキー場(新潟県湯沢町)

GREEESKY BLUEGRASS HP


 

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