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千葉の白浜で開催されるジャングルフェス。ディジュリドゥアーティストGOMAの20周年をみんなで祝おう。

2018.10.17 Wed

菊地 崇 a.k.a.フェスおじさん ライター、編集者、DJ

 今年、活動20周年を迎えたディジュリドゥ・アーティストのGOMA。2009年に不慮の事故により、記憶の一部を失ってしまった。そして今でもどの記憶が蓄積されていくのか、定かではない。事故のすぐ後は愛していたディジュリドゥが楽器であることさえ認識できなかったという。絵を描き、ディジュリドゥを吹き、奇跡とも言える再生を果たした。2012年にはGOMAを主人公とする映画『フラッシュバックメモリーズ3D』が東京国際映画祭で観客賞を受賞するなど、再生への道は多くの人に夢や希望をもたらしてくれた。

 そしてこの10月、自身がオーガナイズする野外フェスが開催される。会場は千葉の白浜フラワーパーク。ここを訪れたとき、ディジュリドゥを学んだオーストラリアの風景をイメージしたという。

「野外フェスが大好きというのが一番の理由。イダキ(ディジュリドゥ)は野外で演奏して聴くのが一番気持ちいいです。オーストラリアで住んでいた環境にも近いビーチでの20周年パーティー。イダキバイブスを体験するのにこれ以上の環境はないと思います」とGOMA。

 このフラワーパークは、去年のちょうど同じ時期に襲来した台風によって、大きな被害を受けた(アキママでも白浜フラワーパークの米原草太さんのインタビューを掲載した)。キャンプ場として再生していることも、GOMAはどこか自分に重ねたのかもしれない。他のフェスと比べ、出演者が多いわけではない。けれど出演するすべてのアーティストが、出店する人たちが、GOMAの新たな一歩を祝うために集う。もちろんオーディエンスも同じ気持ちだ。

「僕にとってディジュリドゥは音楽というだけでなく、事故前の自分と今の僕を失った記憶を超えて現在に繋ぐ道具でもあります。身体に宿るミュージシャンの感覚が、自動演奏しているのを聴いているような感覚です。社会復帰へのチカラを授けてくれた大切な存在です。僕個人的には応援してくれているみなさまへファン感謝デーです。ひとりでもたくさんの人にありがとうを伝えたいです。みんなハッピーでバカ騒ぎして大笑いできるような時間をビーチで過ごせたらいいなぁ」

 みんなで祝うGOMAの20周年。GOMAの心にも、この記憶は刻まれるに違いない。

(写真= ITADAKI 2016、りんご音楽祭2018、ROVO MDT FESTIVAL2018)

GOMA JUNGLE FESTIVAL

開催日:10月20日(土)
会場:白浜フラワーパーク(千葉県南房総市)
出演:EGO-WRAPPIN’、中村達也、GOMA&The Jungle Rhythm Section、GOMA meets U-zhaan、GOMA&Million Breath Orchestra

 

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