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【フジロックではこれを見なきゃ1 ザ・ルミニアーズ】優しい音に包まれる時間。
2019.03.07 Thu
菊地 崇 a.k.a.フェスおじさん ライター、編集者、DJ
フジロック2019開催まで5ヶ月弱。関東では春が近づいているのが少しずつ感じられるようになってきた時季だけど、きっと夏のフジロックはあっという間に来てしまうのだろう。毎年そうなってしまう。今年もフジロックでしか見ることのできないライブがあり、フジロックでしか体験できない時間が待っている。
THE CHEMICAL BROTHERS、THE CURE、SIAと並んだヘッドライナーは、世界のどのフェスにも負けていない「2019年」の音楽を象徴している。2月に発表された第一弾アーティストだけでも、今年もフジロックは先行していると感じさせてくれた。今年のフジロックで、「これを見なきゃ」というアーティストを紹介していく。第一回がザ・ルミニアーズ。
アメリカ、コロラド州デンバーで結成されたルミニアーズは、2014年にフジロックで初来日した。そのときのメンバーは5人だったけれど、現在はウェスリー・シュルツ(ヴォーカル、ピアノ、ギター)、ジェレマイア・フレイテス(ドラム、マンドリン)、ネイラ・ペカレック(チェロ、マンドリン)の3人。デンバーは、アメリカのルーツ・ミュージックのひとつであるブルーグラスが盛んな土地でもある。ニューヨークでライブをしていたウェスリーとジェレマイアがデンバーに移り、新しいバンドメンバーとしてチェリストを募って現れたのがネイラだったという。
ブルーグラスはギターやマンドリンなどの弦楽器だけで構成されることの多い。デンバーが街として抱えているバックボーンに、自分たちのフィーリングをプラスし、ルミニアーズのアコースティックなロックが形成されていった。どこか懐かしくて優しい音。心に響いてくるメロディ。アメリカやイギリスで起こったルーツ・ミュージックの復活も相待って、2012年にリリースしたシングル「ホー・ヘイ」が大ヒット。そしてデビュー・アルバム『ザ・ルミニアーズ』がミリオン・ヒットを記録した。
2016年にセカンドアルバム『クレオパトラ』をリリース。2017年にはU2、トム・ペティの最後のツアーのオープニングバンドとして同行し、さらに人気を獲得している。
今年は5月のHANGOUT(アラバマ州)、6月のBONNAROO(テネシー州)、9月のSEA HEAR NOW(ニュージャージー州)のアメリカのビッグフェスに、いずれもヘッドライナー級でラインナップされている。
聞いていて、心があたたかくなってくる。ルミニアーズのライブはそんな時間になるはずだ。
FUJI ROCK FESTIVAL '19
開催日:7月26日(金)27日(土)28日(日)
会場:苗場スキー場(新潟県湯沢町)