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朝霧JAM、フジロック前夜祭で第一弾発表! CORNELIUS、くるり、BADBADNOTGOOD……。
2019.07.25 Thu
菊地 崇 a.k.a.フェスおじさん ライター、編集者、DJ
7月上旬に開催日の公式発表があった朝霧JAM。昨年もフジロックの会場内で、出演アーティストの第一弾発表があったけれども、今年は7月25日の前夜祭に、早くも朝霧JAMの第1弾出演者発表があった。
朝霧JAMは、世界的な人気を獲得するであろう期待のアーティストを過去に数多く出演させてきた。朝霧を経て世界へ。世界のアーティストにとって、フジロックのルーキーアゴーゴーのように、朝霧JAMに出ることがひとつの目標になっているのかもしれない。飛翔していきそうなアーティストを見つける目線が朝霧JAMにはある。その部分においても、今年の朝霧JAMでしか実現できないラインナップと言える。
特に注目したいのは、BADBADNOTGOOD、JAMILA WOODS、TAMIKRESTの3つのバンドだ。
BADBADNOTGOODは、カナダ・トロントを活動の拠点にしているバンドで、ジャズ〜インプロビゼーションと新世代のヒップホップ・スピリッツを融合させたスタイルで、世界で注目を集めているインストバンドだ。アルバムでのサウンドはとにかくクール。そのクールさを、ライブでどう展開させていくのか。迫力ある富士山を仰ぎ見る、世界でも類い稀なロケーションで行なわれるステージで、どうインプロさせていくのか。ジャムの新機軸を開拓しているバンドだけに興味が尽きない。
シカゴ出身のR&BシンガーJAMILA WOODS。5月に発表されたセカンドアルバムには、チャンス・ザ・ラッパーの活躍で注目を集めているシカゴ音楽シーンの才能たちが集結している。2016年にフリー・ダウンロード形式で発表されたファースト・アルバムは、さまざまなメディアのベスト・アルバム・ランキングに登場。その後、レーベルと契約してCDなどでリリースされた。そんな彼女の次のステップに向かう時点での、最高のタイミングでの来日と言えるだろう。
TAMIKRESTは、トゥアレグと呼ばれるサハラ砂漠周辺で生活する遊牧民を中心に結成されたバンドだ。ティナリウェン譲りのサウンドに現代的なフィーリングを加えた音楽で、過去に何度か来日を果たしている。こういったアフリカのバンドをラインナップに加えるところも、朝霧JAMの視野の広さだと思う。
一方で日本のバンドも、海外のアーティストに負けず劣らず、ライブに定評のあるアーティストが出揃った。その筆頭がCORNELIUSだ。ほぼひとりで完成させた2017年に発表されたアルバムを、4人編成のバンドと、演奏と映像がシンクロする完成度の高いステージで再現するツアーは、海外を含む各地で2年にわたって行なわれた。その集大成となるステージが朝霧JAMになる。
他にも新作のリリースを控えるOGRE YOU ASSHOLEや、自分たちでオーガナイズするフェスも大人気のcero、環境によってセットリストを自在に変えるQURULI、その場を歌で一体化させるハナレグミなど、ライブでも真価を発揮してくれるバンドが並んでいる。
海外のアーティストと日本のアーティストが、どう2日間に及ぶ朝霧JAMという物語を作ってくれるのか。キャンプインというスタイルのなかで、朝霧JAMが持つ自然環境と音楽とそこにいるすべての人がどうリンクしていくのか。とにかく今年の朝霧JAMも唯一無二の時間になることだけは間違いない。まずは明日からのフジロックを存分に楽しんで、その次は朝霧JAMへ思いを向けることにしよう。
朝霧JAM 2019 - It's a beautiful day
開催日:10月12日(土)〜13日(日)
会場:富士山麓 朝霧アリーナ · ふもとっぱら
※8月2日(金)から先行発売開始
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