• フェス

【春フェスオーガナイザー座談会2 】FUJI & SUN、GREENROOM FESTIVAL、FFKT、ONE PARK FESTIVAL。フェスがもたらしてくれる未来。

2021.03.01 Mon

菊地 崇 a.k.a.フェスおじさん ライター、編集者、DJ

三密ではない自然を感じることのできる野外。コロナ禍における楽しみ方のルールを作りつつ、春フェスは開催に向けて動き出している。井出辰之助さん(FUJI & SUN)釜萢直樹(GREENROOM FESTIVAL)さん、森田健太郎さん(FFKT)さん、社長(ONE PARK FESTIVAL)の4人のオーガナイザー座談会の後半は、フェスファンの多くの人が聞きたかった「今年のフェスについて」。

菊地 今年、フェスを開催することの役割ってどんなことだと思っていますか。

社長 福井っていう場所もあるので、福井におけるエンターテインメントをお祭りまで広げたひとつの事例というかフォーマットというか。その事例をつくっているということは大きいと思っています。

釜萢 音楽やアートって癒しにもなると思うんですね。コロナによって感動体験って減っている。フェスはリアルにそれをつくられますから。ミュージシャンもアーティストも出店者もオーディエンスも、みんなが集まれる場所。人と人のコミュニティというか、またつながっていくようにしたいですね。

FUJI & SUN(井出辰之助)2021年春開催予定「富士山と学び、富士山と生きる」をコンセプトに2019年にスタート。富士山の裾野に広がる広大なロケーションのもとでのキャンプイン・フェス。初回のヘッドライナーにブラジルからエルメート・パスコアールを招聘するなど、ここでしか味わえない時間を演出している。 矢野顕子、never young beachなどが出演したFUJI & SUN '20 LIVEが3月3日(水)20時よりStreaming+で配信される。

井出 FUJI & SUNのコンセプトは、富士山といい関係で生きていければ未来が広がるということ。どこかコロナ時代を先読みしたようなコンセプトだと思うんです。とにかく小さくてもいいから中止にせずに開催すること。そこから未来へつながっていくと思っています。

森田 役割って難しいですね。役割っていうよりも、自分がこうしたいっていうことばかり考えていて(笑)。

井出 FFKTが属しているっていうとカテゴライズしてしまうけど、そのシーンはすごくいい動きが出てきているので、そこは引っ張っていって欲しいですね。

社長 ある程度地下にいていただきたい感じはします(笑)。フェスではなくてレイヴっていう。

GREENROOM FESTIVAL(釜萢直起)5月22日(土)23日(日)@横浜赤レンガ倉庫 サーフカルチャー、ビーチカルチャーをルーツに持つ、音楽とアートのカルチャー・フェスティバルとして2005年に一歩目を歩みはじめた。2010年に会場を赤レンガ地区へ移行。昨今では数万人規模を集める春フェスを代表する存在としている。 2月26日に21年の開催が発表された。

菊地 2019年までのフェスと2021年以降のフェスは、明らかに変わってくるように思います。これからフェスはどうなっていくと思いますか。

井出 サイズ感は細分化していくと思いますね。何万人とか集客できなくても成立するような仕組み。独自路線がそれぞれの土地で生まれていきクオリティも高まっていけばいいと思います。お客さんからすれば、そのことでチョイスが増えるわけですから。

森田 いろんな意味で見直されるんじゃないかなっていうのはポジティブに思っています。みなさんが価値あることをやっていると思うから、その価値は簡単には減らないんじゃないかなと。

FFKT(森田健太郎)5月29日(土)~30日(日)@信州やぶはら高原 こだまの森 世界基準で人気の高かったTAICOCLUB創設メンバーによって2019年に始動。TAICOCLUB創設時のビジョンを保持しながら、アップデートされている「旬」なアーティストを世界各国からセレクトするオールナイト・フェス。20年11月に21年の開催を発表。

釜萢 個人的にはより究極の体験に持っていきたいと思っています。感動体験ができる場所を求めていく。ビーチを丸ごと貸し切ったりとか、異次元の体験ができる方向へ。フェスの価値をみんなで上げていって、古来からあるお祭りと同じくらい重要なものだってみんなが思ってくれるようにしていきたいですね。

社長 ここ数年、地方創生とフェスが絡むことで、地方の未来を描く場としての形がだんだんできてきていると思います。ONE PARKは福井市や福井県にある程度の経済効果も残せています。これをさらに追求して、風景と音楽を組み合わせるみたいなことをやれたらおもしろなって思います。ステージに立つ演者側としてもフェスという場をつくる側としても、フェスには希望がありますから。

ONE PARK FESTIVAL(社長)7月3日(土)4日(日)@福井市中央公園特設会場 福井市中心部の中央公園で開催される都市型フェス。地方の持つ魅力と多様なコンテンツを内包するフェスがリンクする場として注目を集めている。2019年に初回を開催。SOIL&”PIMP”SESSIONSの社長は、このフェスの発起人のひとり。

MC = 津田昌太朗(FESTIVAL LIFE)、菊地崇(DEAL/AKIMAMA)、写真 = 須古恵

春フェスオーガナイザー座談会1 20年のフェス開催断念と21年への思い。

この対談は津田昌太朗さんのポッドキャストFestival Junkie Podcastでも配信中。

Latest Posts

Pickup Writer

ホーボージュン 全天候型アウトドアライター

菊地 崇 a.k.a.フェスおじさん ライター、編集者、DJ

森山憲一 登山ライター

高橋庄太郎 山岳/アウトドアライター

森山伸也 アウトドアライター

村石太郎 アウトドアライター/フォトグラファー

森 勝 低山小道具研究家

A-suke BASE CAMP 店長

中島英摩 アウトドアライター

麻生弘毅 ライター

小雀陣二 アウトドアコーディネーター

滝沢守生(タキザー) よろず編集制作請負

宮川 哲 編集者

林 拓郎 アウトドアライター、フォトグラファー、編集者

藤原祥弘 アウトドアライター、編集者

ふくたきともこ アウトドアライター、編集者

北村 哲 アウトドアライター、プランナー

渡辺信吾 アウトドア系野良ライター

河津慶祐 アウトドアライター、編集者

Keyword

Ranking

Recommended Posts

# キーワードタグ一覧

Akimama公式ソーシャルアカウント