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東日本大震災から10年。SONG of the EARTH FUKUSHIMA 2021で灯る未来への希望。
2021.03.06 Sat
菊地 崇 a.k.a.フェスおじさん ライター、編集者、DJ
まもなく東日本大震災から10年が経つ。この10年、月命日には欠かさずに福島へ赴き、希望のキャンドルを灯してきたCANDLE JUNEさん。コロナ禍の2020年の11日も、キャンドルの火は福島のどこかで灯し続けられた。
強風のなか、2020年3月11日に灯されたロウソク。光は天にいる人たちからも見えたに違いない。
2017年からは、3月11日にはフェス「SONG of the EARTH」を開催。昨年は新型コロナウイルスによって、人を集めてのフェスは開催されず、福島産のバナナから作られた紙を使った大凧あげとライブの配信のみが行われた。
そして今年。3月10日から13日までの4日間に渡って、「夢の大凧あげ」「CANDLE 11th」「SONG of the EARTH 311」「SOTEシンポジウム」として開催される。
強風のなか、2020年3月11日に灯されたロウソク。光は天にいる人たちからも見えたに違いない。
「東北道や常磐道を走るたびに、発災直後の時をつい先月のように思うこともありますし、福島で体験していない子供たちと接していると時間の長さを感じたりします」とCANDLE JUNEさん。
JUNEさんは、フジロックやGREENROOM、NEW ACOUSTIC CAMPなど、多くのフェスでエリアのプロヂュースやデコレーションを担ってきている。フェスという多様なものやこと、人が集まる空間は、未来を共有する場でもある。そのことを311という日だけではなく、月命日でも描いてきた。だからこそ10年というひとつの節目でもある今年、フェスだけではなく、シンポジウムという、みんなで考える時間を作ったのだろう。
2019年のライブ。SOTEに毎年参加するミュージシャンも多い。
「さまざまな注意点やケアをおこなって、福島県のルールも意識して開催準備をしています。『3月11日は休みの日にしてみんなで福島や東北に行く』。そんなお願いをいつもしていましたが、無理に来なくても、東北のものを取り寄せて食べてみたりしてもらいたいです。福島県外から来てくださる方には、それぞれが自分で選択して来てくださるのですから、それぞれの311を自分を主役として過ごしてもらいたいです。楽しむことも、喜ぶことも。そして『もし自分があの時福島の沿岸部にいたら?』とか自分を主役にして想像してもらいたいです」
JUNEさんにとって10年はあっという間だったという。福島の人たちにとってもこの10年は、とてつもなく大きなものであり、未来へつなぐためのとてつもなく大きなエネルギーが必要だったのだろう。その思いをJUNEさんは受け取り、そして今年もミュージシャンや多くの人が311に福島を訪れたり、思いを向けたりする。10年の節目ではなく、福島を未来につなぐ数日間として、福島でイベントが開催される。
地震のあった14時46分には、会場にいるすべての人が黙祷を捧げる。
写真 = sumi☆photo
SONG of the EARTH FUKUSHIMA 2021
3月10日(水)〜13日(土)
CANDLE 11th
@東日本大震災・原子力災害 伝承館(3月10日11日)
@ナショナルトレーニングセンターJヴィレッジ(3月11日)
3.11 夢の大凧あげ
@東日本大震災・原子力災害 伝承館(3月10日)
@ナショナルトレーニングセンターJヴィレッジ(3月11日)
SONG of the EARTH 311 Festival FUKUSHIMA 2021
@ナショナルトレーニングセンターJヴィレッジ(3月11日)
出演:片平里菜、谷本賢一郎、新羅慎二(若旦那)、ハナレグミ、the LOW-ATUS、渡辺俊美、クロワッサンサーカス、くるくるシルク
SOTEシンポジウム (3月12日関係者のみ)
「福島、その先の環境へ。」シンポジウム
@ナショナルトレーニングセンターJヴィレッジ(3月13日)