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【TESTSET( LEO今井)インタビュー】4人編成のバンドとして削ぎ落とされたロックを提出する
2023.07.04 Tue
菊地 崇 a.k.a.フェスおじさん ライター、編集者、DJ
METAFIVE特別編成としてステージに立った2021年。その後、同じメンバーでTESTSETとして一歩を踏み出した。4人編成の新たなバンドになって、フジロックに降臨する。
ー LEOさんにとってフジロックはどんな存在ですか。
実は97年の第1回目に行っているんですよ。高校生の頃でした。何人かの友人たちと行って。97年のフジロックは、みなさんが語り継いでいるように大カオスでした。それがいい思い出になっています。もちろん辛かった部分もありますけど、高校時代に友人たちとあそこに行けたっていうこと自体が楽しかったんですね。だからフジロックは、自分にとっては特別な場所なんです。
ー 高校生にとっては、夏の冒険ような体験だったのかもしれないですね。
日本のフェスティバルといえばフジロックという感覚が、そのときに芽生えたのかもしれないですね。だからずっと憧れというか、そこのステージに立ちたいという気持ちを持っていました。
ー 今年はTESTSETで出演します。
フジロックに出るのは、今年で4回目なんですね。KIMONOS、LEO IMAI、前回がMETAFIVE、そして今回がTESTSET。毎回違うバンドなんです。一度も同じバンドで出たことがないって、なんか自分でも変な感じですよ(笑)。前回の2021年はMETAFIVEの緊急編成でした。その緊急編成と今年は同じメンバーではあるんだけど、状況が違うし、やる曲も違う。TESTSETという新たなバンドでのライブになりますから、TESTSETらしい表現ができればと思っています。
ー LEOさんにとってTESTSETはどんな存在になっていますか。
砂原(良徳)さんと私のやりたいことが合致したんですね。だから続けようと。みなさんからは意外に感じられるかもしれないけど、砂原さんと私のカチッと一致したものが今は生み出されていると思います。
ー それはMETAFIVE緊急編成から進化した何かが、自分たちでも感じられているということなのですか。
音数が必然的に少なくなって、ひとりひとりの個が立つ。2021年よりもさらに削ぎ落とされていると思います。そういう意味では、よりトラディショナルなロックバンドになっている感覚があります。
ー バンドとしての一体感も生まれている?
みんなが持っている強みとか引き出しを、まだ探っている最中ではあると思うんです。けれど、曲を作ってライブを重ねれば重ねるほど、だんだんわかってくる。TESTSETでは未知な部分が多いので、とにかくいろんなことが楽しみなんです。もうすぐTESTSETのアルバムがリリースになります。バンドとしての一体感を追求したサウンドになっています。フジロックではそのアルバムに収録されている新しい曲をメインにしたセットリストになります。
ー 最後にメッセージをいただけますか。
フジロックを存分に楽しんで欲しい。そしてたくさんの選択肢があるなかで、TESTSETのステージを見に来てください。それが私からのメッセージです。
2021年のフジロックに特別編成のMETAFIVE(砂原良徳×LEO今井)として出演。翌年に同じメンバーで新しいバンドTESTSETとして始動。今年7月12日にファーストアルバム『1STST』がリリースされ、翌日には恵比寿リキッドルームでリリースライブが行われる。向井秀徳とのKIMONOSで2011年にフジロック初出演。LEO IMAI、METAFIVE、そして今年のTESTSETと、4回がすべて違うバンドでのステージになる。
https://lit.link/TESTSET
Photo = Meg Suko
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