• フェス

フジロック24はこれを見なきゃ。2日(7月27日)編 クラフトワークとベス・ギブンスがグリーンに降臨!

2024.07.19 Fri

菊地 崇 a.k.a.フェスおじさん ライター、編集者、DJ

コロナ前の2018年と2019年は暴風と豪雨のフジロックになった。苗場という自然環境は、様々な体験を与えてくれる。もちろん雨よりも晴れているほうが気持ちいいのだけど、数年後に振り返ってみたときに、記憶に強烈に残っているのは、悪天候のなかでのライブだったりする。ほかではきっと経験できない瞬間がフジロックには待っている。

KRAFTWERK
July 27 (Sat) 21:10-22:40 GREEN STAGE

 
  2月の第一弾発表で、とにかく仰天したのがクラフトワークのヘッドライナーとしての出演だった。YMOが「テクノ」で世界で注目を集めるはるか前の1970年に結成された、テクノポップを開拓した先駆者。東日本大震災の翌年に開催された「NO NUKES2012」や「サマーソニック」への出演があったり、2021年にはロックの殿堂入りを果たしているけれど、オリジナルのスタジオアルバムのリリースは2003年まで遡らなければならない。ここ数年はどんな活動をしているのか、まったくと言っていいほど自分には入ってきていなかった。
 そんなクラフトワークのフジロックのヘッドライナーとしての登場は、テクノポップが現在までに果たしてきたポップミュージック、そして映像と音楽をリンクさせてきたライブの進化を提示してくれる時間になるような気がする。ちなみにクラフトワーク創設者のひとりであり、今もバンドの中心的な存在のラルフ・ヒュッターは今年8月で78歳。ボブ・ディランがフジロックのステージに立ったのが77歳と2ヶ月だったから、グリーンのヘッドライナーとしては最高齢になる。

BETH GIBBONS
July 27 (Sat) 19:00-20:10 GREEN STAGE

 イギリス・ブリストルを発祥の地となるブリストル・サウンドのパイオニアとして、90年代前半から中盤にかけて絶大な人気を誇っていたのがポーティスヘッドだ。91年に結成され94年にファーストアルバムを発表。2作目は1997年、3作目は2008年と活動と長い休止を重ね、日本には一度も来ることがなかったこのバンドのボーカルを担っていたのがベス・ギブンス。
 完成まで10年を要したという初のソロ作品を今年の春にリリース。5月にバルセロナで開催されたPrimaveraに続いてフジロックのステージに立つ。どんな世界観をライブで現わしてくれるのか。世界が注目する時間になることは間違いない。


 

KITTY LIV
July 27 (Sat) 15:10-16:10 FIELD OF HEAVEN

 ロンドン生まれの3兄弟によるロックンロールバンド、キティ・デイジー&ルイス。昨年の朝霧JAMをはじめ、何度も来日しているのでライブを見たことがある人も多いだろう。3兄弟の次女がキティ・リヴ。マルチ・インストゥルメンタリストとして様々な楽器をステージでプレイする彼女がソロアルバムを制作。そしてそのアルバムがこの7月に発表された。日本盤がリリースされるのは、フジロック直前の7月24日。
 数年にわたりアイデアを練り、自分にとってまったく異なる方向性を示す楽曲に取り組んできたという。そして兄のルイスが共同プリデューサーとなって、キティ・デイジー&ルイスとは違ったキティの存在が浮かび上がるアルバムが完成した。ソロ・プロジェクトではリード・ヴァーカルと基本ギターに専念してのライブになるという。来年1月には来日ツアーも決定している。

GLASS BEAMS
July 27 (Sat) 14:00-15:00 RED MARQUEE

 クルアンビンを彷彿させる東洋と西洋をミックスさせた不思議なサウンド。ミステリアスなビジュアルと相待って、世界から注目を集めているオーストラリア発の3ピースバンド。バンドの中心となっているのが、インドから移住した父親を持つインド系オーストラリア人でラジャン・シルヴァ。なるほど、遺伝子のなかに東洋があり、暮らしのなかに西洋があるのか。
 どこか古くて、どこか新しい。時代や場所の概念を超越したエキゾチックなサウンドは、生楽器とエレクトロニカのハイブリッドによって生まれたものだ。クラブミュージックの名門レーベルである「Ninja Tune」と今春に契約したこともあり、さらなる飛躍が期待されるバンドだ。

FUJI ROCK FESTIVAL ’24
開催日:2024年 7月26日(金)27日(土)28日(日)
会場:新潟県 湯沢町 苗場スキー場
https://fujirockfestival.com/

フジロックコンシェルジュ、今年も木金土の深夜に開催!

木曜・金曜・土曜の三夜。キャンプサイトのよろず相談所前で、ひそかに行なっているのが「フジロックコンシェルジュ」。「明日のフジロックはこう歩け!」をテーマに、音楽に精通する専門家やフジロックに出演しているアーティストを招いたトークライブです。翌日のタイムテーブルをモニターに映しながら音源やPVを聴き、それぞれがどのステージに行くかをクイズ形式で解説。当たると豪華アウトドアグッズなどが当たるという隠れた深夜のコンテンツです。

Latest Posts

Pickup Writer

ホーボージュン 全天候型アウトドアライター

菊地 崇 a.k.a.フェスおじさん ライター、編集者、DJ

森山憲一 登山ライター

高橋庄太郎 山岳/アウトドアライター

森山伸也 アウトドアライター

村石太郎 アウトドアライター/フォトグラファー

森 勝 低山小道具研究家

A-suke BASE CAMP 店長

中島英摩 アウトドアライター

麻生弘毅 ライター

小雀陣二 アウトドアコーディネーター

滝沢守生(タキザー) よろず編集制作請負

宮川 哲 編集者

林 拓郎 アウトドアライター、フォトグラファー、編集者

藤原祥弘 アウトドアライター、編集者

ふくたきともこ アウトドアライター、編集者

北村 哲 アウトドアライター、プランナー

渡辺信吾 アウトドア系野良ライター

河津慶祐 アウトドアライター、編集者

Ranking

Recommended Posts

# キーワードタグ一覧

Akimama公式ソーシャルアカウント