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キャンプに中華鍋がいいのは本当か!? 料理家・山戸ユカさんの教えを検証してみた

2016.05.27 Fri

柳澤智子 ライター、編集者

2016年2月18日にアップされたこの記事を、
読者のみなさんは覚えておいででしょうか。

料理家・山戸ユカさんがすすめる、
“キャンプに行くならこれを持っていけ!三大鍋”というコラム。

ダッチオーブン? ちがいます。
スキレット? いやいや。
洗うのが楽なテフロン? ノンノン。

それは、タジン、中華鍋、圧力鍋。
車で行くことを前提としてはいるいけれど
その理由は、さすが野外でならした料理家。
説得力、ありすぎます。

今回、山戸さんが山梨県西湖で行われたキャンプイベント、
マンモスパウワウで焚き火で中華鍋チャーハンを作るというから
本当においしいのか訪ねてみました。

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—どうして、焚き火でチャーハンなんですか?

山戸さん(以下Y) 野外というとダッチオーブンやスキレットが定番ですよね。
時間をかけてゆっくり火を通すのもおいしいですが、
あの焚き火の燃えさかる炎だからこそ、できる料理はないかと考えて
中華鍋でチャーハンをやってみようと。

—凝った料理ではないからこそ、おいしいチャーハンにしようと思ったら難しそうですね。

Y 前にも書きましたけど、中華鍋って薄いから熱伝導率が高いんですよ。食材の水分を飛ばしながら炒められるから、
フライパンで作るのとは全然違いますよ。家庭と同じ作り方なので、失敗はしないかと思います!


(炎の前の調理はやけど、日射病にはご注意ください!)

—まずは、中華鍋を火にかけるんですね。けっこう、火が強いですね。

Y  そうなんです、これくらいの火力でおねがいします。チャーハンですから!


(鍋から煙が出るほどの熱さ!手際が大事!)

— そして、溶いた卵をざっと入れるんですね。

Y  そうですね。2個分くらいかな? 今日はここにネギとカレー風味で味付けした鳥ひき肉をいれています。

—わああーー、あっという間に卵に火が入りますね。

Y  まわりがふんわりと固まったら軽く混ぜて、ごはんを投入!


(中華鍋をあおる山戸さん。ごはんが宙を舞う、舞う!)

—渾身のファイヤークッキングですね。

Y  もう、腕の毛が燃えているんじゃないか、というくらい炎と向き合っていますよ。


(「ハイ、いっちょあがりーーー!」)

—いただきます。むむ。ご、ごはんがパラッパラです!!
でも、たまごはふわふわ!
ごはんを炒める前に油と馴染ませてごはんに油の膜を作ってから炒めるとパラパラになる、
とか、卵白だけを先に泡立てて炒めてからごはんと卵黄を加えるといいとか、
チャーハンの裏技としていろいろ聞いたことがありますが、
なんとシンプルな方法でこんなおいしいチャーハンが食べられるとは!

Y 家庭ではできない火力と中華鍋のおかげです。フフフ。

—シンプルなものこそ極めたい。キャンプの楽しみが増えますね。フフフフフ。

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中華鍋なんてないよ!という方は、3000円くらいから中華街で売っていますよ。
山戸さんの中華鍋は、プロ御用達の「山田工業所」のもの。
プレスではなく、職人が叩いてつくる打ち出し式で細かな凹凸があるから
油ののりがいいとか。サイズは、27cmか30cmが使いやすく、
野外で使うなら、焦げそうな木のとってのものはさけてください!

ちなみに、私も同じ中華鍋を持っています。
スモークもできてしまう中華鍋。
焦げ防止にアルミホイルを中華鍋の底にしきスモーク用チップをのせます。
丸い網のうえにベビーチーズやウインナー、うずら卵、たくあんをのせて、蓋をして燻すこと10-15分。本格的なスモークに。
紅茶の茶葉に砂糖を入れたものでも、おいしくできますよ!

奥が深い中華鍋。
キャンプ道具の新定番として、ぜひお試しあれ!
深さがあるので、汁物の調理もできますよ!

柳澤智子 ライター、編集者

フリーランス編集者・ライター。食・住・自然・手仕事を主なテーマに、雑誌、書籍を手がける。アウトドアのいろはは、akimamaの運営母体である「キャンプよろず相談所」に所属したことで鍛えてもらいました。出版ユニットnoyamaの編集担当としても活動。著書『住まいと暮らしのサイズダウン』(マイナビ出版)が発売中。

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