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【おうちスキレット】雨続きだからこそ食卓を華やかに! 日本酒の旨味まとう「魚介と夏野菜のソテー」
2020.07.25 Sat
小雀陣二 アウトドアコーディネーター
ダッチオーブンとは鋳鉄製の重厚感あるフタ付き鍋のこと。
西部開拓時代を舞台にした米国のテレビドラマ「大草原の小さな家」や、西部劇映画の食事シーンにはかならずといっていいほど登場する黒い鉄の調理器具で、見覚えのある人も少なくないでしょう。
外出が制限されるこの時期、「使ってみたかったけどなかなか機会が…」という声も聞こえてくるダッチオーブン使って、自宅料理を楽しむレシピを定期的に紹介していこうと思います。
前回・前々回に続き今回もダッチオーブンの1種である「スキレット」のレシピをお届け。写真はスキレットの代名詞である「ロッジのスキレット」ですが、フライパン感覚で簡単に使えて失敗が少なく、食卓にそのままサーブすれば“キャンプ感”も演出できる名品です。夕飯の1品をスキレットを使ってお父さんが担当してもいいいと思いますよ!
「じゃあこれを機会に導入してみよう」という場合は、4〜5人で囲むなら10インチ、2〜3人なら9インチのスキレットがオススメです。
第3回:日本酒の旨味をまとわせて。
魚介と夏野菜のソテー ★調理15分
[ 材料 ] 4人分
メカジキ…2枚 エビ…5尾 ブロッコリー…1房 赤・黄パプリカ…各1個 マッシュルーム…5個 日本酒…100ml 粗塩…適量 白ごま油(サラダ油)…適量 ブラックペッパー…適量、タイム…2本(パセリなどでも可)
[ 使用する主な調理道具 ]
スキレット、ガスコンロ
[ 作り方 ]
1、エビの皮を剥いて包丁で背に切れ目を入れて背ワタを取り、キッチンペーパーなどで水分を拭い、身に切り込みを入れる。
2、メカジキを食べやすい大きさに切り分け、エビとともに塩を少し強めに振ってもんでおく。
3、パプリカはヘタとタネを切り取ってひと口大に切り、マッシュルームは半分にカット。ブロッコリーは小分けにする。
4、スキレットを中火で熱して白ごま油を入れる。ブロッコリーを30秒ほど炒め、メカジキとエビを加えて炒めたら、
残りの具材も加え、ひっくり返しながらじっくり炒める。
5、全体に火がとおったら強火にし、日本酒を加え、グツグツしたら全体を絡めて日本酒の旨味をまとわせる。
6、仕上げにブラックペッパーをたっぷり振って、飾りのタイムを添えればできあがり。
ポイントはエビとメカジキの下味の塩を忘れないこと。僕は高血圧だから控えめにしているけど(涙)、強めに塩を振って味を締めるとおいしくできます。
どの食材も短時間で火が入るので、熱しすぎないようにしてください。野菜は歯ごたえのいいズッキーニや、シャキシャキした舞茸などもおすすめです。
今回の日本酒は味・香りとともに日本酒最高峰の純米吟醸酒を贅沢に使いましたが、前夜の晩酌で少し残ってしまったような日本酒ならなんでもOK。お酒と魚介の出汁の効いたスープが野菜に絡まり、最後までおいしく食べられます。
スキレットは、鋳鉄製という素材と、肉厚構造がもたらす蓄熱性の高さが道具としての持ち味。重量があり家庭用のフライパンのように気軽に振ることはできないですが、素材にしっかりカリッと火を通したり、弱火でじっくりと焼き上げたり、あるいは余熱で調理するなど特性を生かした調理方法が多数あります。
次回は自宅でできる簡単ダッチオーブン料理をご紹介します!
(レシピは小雀陣二さんの書籍『キャンプ料理の王様』より引用しました。写真=廣瀬友春、編集=福瀧智子)