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天国行きのフェリーボート 週末プチ密航のすすめ
2013.02.23 Sat
藤原祥弘 アウトドアライター、編集者
仕事帰りに船に飛び乗れば、翌朝は湯けむり漂う別天地――。
ひと晩眠っているだけで、「都会→天国」の劇的な変化を体験できる旅がある。出港地は東京のとあるオフィス街のはずれ。この桟橋を深夜に発つ船に乗れば、翌朝、そこは黒潮洗う陽光降り注ぐ離島だ。
潮風が気持ちよい岸壁で出迎えてくれるのは、浅黒く日にやけた島民たち。でも彼らが乗っている車を見ると・・・ 品川ナンバー!? そう、ここは東京都の一部である伊豆諸島。とある桟橋とはJR浜松町駅徒歩10分の竹芝桟橋だ。
竹芝桟橋から乗り継ぎなしで行ける伊豆諸島の有人島は大島、利島、式根島、神津島、三宅島、御蔵島、八丈島の7島。それぞれに自然、歴史、文化が異なり、島ごとにまったく異なる体験ができるが、島旅初心者でもとくに楽しみやすいのが式根島だ。
その理由は、アクセスのよさとこじんまりとした大きさにある。船が式根島の港に入るのは午前9時5分。金曜の夜に東京を発ち(といっても、式根島だって東京都なんだけど)、日曜日中に帰るプランでもたっぷり26時間島に滞在できる。島の周囲は約12㎞とほかの島に比べてちいさいので、レンタルサイクルでまわることができるうえ、キャンプ場も整備されている。
このキャンプ場をベースにして、海での釣りはもちろん、スノーケリングやハイキングを楽しめる。しかし、いちばんの島のみどころは各所に湧き出る天然の温泉。泉質の異なる温泉をめぐる「いで湯ホッピング」は式根島ならではの楽しみ方だ。
こんな理由から、式根島はバックパッキングでの旅先にぴったりの島だが、これだけ環境が整っているのだからぜひテントを担いで訪れたい。「やってみたいけど、ひとりではちょっと・・・」という人は、以下のようなプログラムに参加されてはどうだろう?
講師は世界各国を精力的に旅し、さまざまな野外活動のインタープリテーションを行なっている長谷部雅一さん。キャンプの基本技術や野外での自炊、ひとり旅のコツなど、金曜深夜の逃避行の手ほどき・・・もとい「バックパッキングのはじめの一歩」を伝授してくれる。
技さえ盗んでしまえばこちらのもの。同僚には秘密の金曜発、日曜帰りの週末プチ密航を楽しもう。
※島旅入門ツアー
Be-Nature School プログラム おとなの自然塾『島旅 backpacking』
天然の海中温泉に、星と海を眺めながらのキャンプ。
島の食材を調達し、火を囲み、自炊を愉しむ。
ゆったりと、静かにながれる島時間に身を委ねてみませんか?
【実施概要】
日時:2013年3月29日(金夜21:00)-3月31日(日) 2泊3日(船中1泊)
旅先:東京都 式根島
講師:長谷部雅一
定員:10名
参加費:23,000円
※ キャンプ道具一式レンタル可(別料金)
※ 現地までの交通費は含まれません。
※ 現地での飲食費は各自負担です。
※ツアー詳細は上記ツアータイトルをクリック!