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二百名山の旅を終えたあの男が次に向かうのは、世界で最も過酷なレース
2016.01.22 Fri
バックパックを背負い、ひとりで山を巡る人力旅「グレートトラバース〜日本百名山ひと筆書き〜」を続けてきた田中陽希さん。2014年は百名山、昨年の2015年は二百名山の旅に出かけ、今年2016年元日に見事フィニッシュした。一連の旅の様子はNHKが密着取材したこともあり、お茶の間で陽希さんを応援していた人も多いことだろう。そんな陽希さんの新たな挑戦が、日本を飛び出し南米チリ・パタゴニアで繰り広げられる。それは、世界で最も過酷なアドベンチャーレースといわれるパタゴニア・エクスペディション・レース2016への挑戦だ。以前から所属しているチーム・イーストウインドのメンバーとして、今回もレースに出場する。久々にアドベンチャーレーサー・田中陽希の勇姿が見られそうだ。
チーム・イーストウインドは、2010年から過去4回にわたりパタゴニア・エクスペディション・レースに出場しており、回を重ねるごとに順位を上げてきている。2010年7位、2011年5位、2012年2位、2013年2位、といった具合だ。残すは、優勝のみといったところ。じつは、2006年に中国で開催されたThe International Mountain Outdoor Sports Challengingという国際レースにおいて優勝して以来、同チームは久しく頂点(国外レースでは)から遠ざかっている。さらに、数日にわたり行われる、より冒険要素の高いエクスペディションレースにおいては、日本人チームはいまだ優勝を果たしたことはない。このパタゴニア・エクスペディション・レースでは、前回と前々回で2位に食い込み、今回は優勝が大いに期待される。
パタゴニア・エクスペディション・レース2016は、おそらく総距離数百キロにおよび、期間は約10日間。世界10カ国から20チームが出場、2月16日20時(日本時間2月17日8時)にスタートする。ひとたびスタートすれば、不眠不休のレースがはじまるのだ。アドベンチャーレースは、スタート直前までレースの詳細は明かされないのがお決まり事項。体力や技術、精神力はもちろんのこと、柔軟性と適応能力も求められる。ちなみに、2016年1月22日の現時点では、レースの総距離も発表されていない。
以下、レースに向けてチームメンバーのコメント。
キャプテン・田中正人さん
「世界でもっとも冒険的で最困難であるアドベンチャーレースとして『パタゴニアンエクスペディションレース』に出場し続けて5回目の挑戦となります。過去2回続けて2位という成績のため残った目標は「優勝」しかありません。慎重になることなく攻め続けるレース展開をめざします。積極的なレース展開をチームワークで維持することができれば、自ずと結果はついてくるはずです。そのためにもメンバーが互いに信頼し合い、チームに貢献する気持ちを持ち続けられるように意識していきたいと思います。また、皆様の応援が辛いときの励みになりますので、よろしくお願い致します」
田中陽希さん
「約3年ぶりのパタゴニアでのレース!先日、約2年間の旅を無事に終えて、アドベンチャーレーサー田中陽希が再び始動します。不安や課題は山積みですが、そこはチームワークで解決出来るはず。残された時間はわずかですがしっかりと自分達の足元を見失わないように、今出来る最善を尽くせるように、努力を怠らないように進みます!結果を恐れず、ベストを尽くすことに集中します!声援よろしくお願いします 」
山北道智さん
「初めてパタゴニアへ挑戦した際は手付かずの大自然に圧倒され、同時に魅了されました。3年ぶりにまたあの地に戻ると思うと、不思議な縁を感じます。出場できる機会に感謝し、チームの勝利に向けて最善を尽くしたいと思います」
西井万智子さん
「まだまだ海外レースでの経験は少なく、緊張と不安で一杯ですが、感謝の気持ちを忘れず全力で楽しみたいです。チームの優勝の為にも、自分の持っている力を全部出し切ります。応援宜しくお願い致します」
レースの模様は、パタゴニア・エクスペディション・レースのウェブサイト(英語)で確認できる。また、日本語のウェブサイトでは、チーム・イーストウインドのホームページでも随時アップされる予定だ。アジアからは日本代表のチーム・イーストウインドが唯一エントリー。日本のみならずアジアの雄として、チームの活躍を期待したい。
【関連サイト】
NHK「グレートトラバース2」http://www.nhk.or.jp/greattraverse/
チーム・イーストウインドHP http://www.east-wind.jp/index.html
グレートトラバース 田中陽希さんのHP http://www.greattraverse.com/