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冷え性女子にこそ提案したい!「動的防寒着」の実力とは
2016.03.11 Fri
寒の戻りでしょうか、ここ数日全国的に真冬並の気温に戻っています。そこで今回は、春前ですが女性に関するフィールドでの防寒の情報をお届け!
気温の下がる秋冬のフィールドや、夏でも標高の高い山歩きなどで活発に動いているときであっても、女性に多く見られるのがすぐ「寒い」「冷える」をうったえる姿。
男性と比べて、なぜなのでしょうか?
その理由は、男性よりも女性の方が「冷えやすい身体の構造」になっているため、と言われています。たとえば、卵巣や子宮といった女性ならではの部位を持つ内蔵は血液の流れが滞ることがあったり、女性ホルモンのバランスが崩れることにより血行が悪くなるといった理由があります。
また「男性と比べて筋肉量が少ない」ことも大きな理由のよう。
身体の熱を作りだす大きな役割がある筋肉。筋肉が動くことで熱が生まれ、その熱で温められた血液が全身をめぐって体温が保たれているのですが、男性と比べて女性は筋肉量が少ないために冷えやすくなっています。一度冷えてしまうと元の温かさになかなか戻りにくい脂肪を男性より多く蓄えていることも原因のひとつと言えるでしょう。
フィールドではフリース等の中間着や、休憩中にはインシュレーションウェア(ダウンや化繊綿の保温着)をこまめに脱ぎ着し快適な状態でいることが望ましいですが、不慣れなために正しく調整できなかったなどの理由から、うまくいかないケースを多く耳にします。
そこで提案したいのが、今アウトドアウェアのなかでも注目アイテムである「動的保温着」です。
最近のトレンドとなっている「動的保温性」とは、着たまま動いても汗まみれにならない「化繊綿を使ったインシュレーションウェア」のこと。行動中に着るのでそんな通称がついています。
そのカラクリは、本来は保温が目的である綿そのものに透湿性(=身体から出る汗や水蒸気を外に逃がす機能)を持たせることで、運動中に発生する汗を積極的に放出。ウェア内に熱が篭りにくくなり、オーバーヒートを防ぎながら行動時も温かい快適な状態で着続けることができるというもの。つまり「ずっと着たままでよい」ということなんですね。
「ポーラテックアルファ」という化繊綿はその代表的な素材で、この秋冬モデルでもさまざまなブランドが採用。ほか各社もオリジナルをリリースしています。
せっかくなので、いくつかAkimamaがオススメする女性のためのモデルをご紹介。
パタゴニア/ウィメンズ・ナノエア・フーディ
“行動時も休憩時も着続けられる”というコンセプトで誕生し、あっという間に多くの山好きを虜にした名品。身体の動きに合わせて伸び縮みする特殊なストレッチ綿を使用し、包み込むような得も言われぬ着心地。下山後も就寝時も着たくなる一着
フーディニ/シーナインロフトフーディ
「ポーラテックアルファ」を封入した1着。暖かく、しなやかな着心地。寒い日のフィールドではシェルの下のミッドレイヤーとして重宝し、また下山後の街ではアウターとしても使いたくなるモデル
ファイントラック/ドラウトポリゴン3フーディ
「ファインポリゴン」は、ダウンのような綿抜けや片寄りの心配がないファイントラックオリジナルのシート状立体保温材。通気性が高く、またスムーズな汗処理性能を発揮。表地はよく伸縮するニット生地で、腕の上げ下ろしなども非常になめらか
これら「動的保温着」は、行動中に着用することが前提のアイテムなので、キャンプや自然観察など、じっと止まった状態が多いフィールドでは保温性の高いダウンや通常の化繊インシュレーションがオススメです。ワードローブに1点取り入れて、その山行に合わせてうまく使えるようになれば、女性特有の「寒い・冷える問題」も少しずつ解消されることでしょう!