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【犬好き必見!!】ベテランカヌー犬・福ちゃんが教える、おすすめパドリングアイテム<のんびりタイプ編>
2017.05.06 Sat
大村嘉正 アウトドアライター、フォトグラファー
こんにちは! 雑種ワンコの福ちゃんです。実はわたし、カヌーやカヤックで水面に浮かぶこと15年。気づけば、パドルで進むいろんなタイプのボートに乗ってきました。というわけで、ワンコ目線でのカヌー&カヤックのインプレッションを、「のんびりタイプ」と「ちょっと激し目タイプ」の前・後編でお届けします。
その前に、わたくしのスペックから。
・犬種/柴犬の血が濃い雑種。女の子です。
・大きさと体重/体重15㎏のセクシーダイナマイト。
・他/泳ぎは得意だけど、なるべく泳ぎたくはない。
では、「のんびりタイプ」編、いってみましょう!
レクリエーショナルカヤック(シットイン&シットオンカヤック)
上のような「シットイン」のレクリエーショナルカヤックは、カヤック入門者にうってつけ。そして中・小型ワンコにとってもかなり快適な乗り心地です。船底がほぼフラットだから立ったり座ったりしやすいし、コックピット周りに縁取りがあるから前足をかけやすい。
乗り降りも簡単。1人用でも2人用でも、大人定員+中・小型ワンコ1匹が乗船可(大型犬+大人1人であれば2人用カヤックをチョイス)。でも急流は苦手。このタイプのカヤックで2級の瀬を下ったのですが、波を数回かぶると水がジャバジャバ入って沈没寸前に! 船内はバスタブ状態で、福ちゃんはプカプカと浮かびましたとさ。
レクリエーション用としては「シットオン」カヤックもメジャーですが、中型ワンコのわたしにはちょっと乗りにくかったです。フットブレイスや防水ハッチなどの凸凹がデッキにあるため、足の置き場に困りました。
★レクリエーショナルカヤックで福ちゃんが下った川
仁淀川の下流域(高知県いの町)、吉野川中流域(高知県本山町)
カナディアンカヌー
ワンコと一緒にのんびり川下りというと、まずこのタイプの船を連想するのでは? 広々としていて良いのですが、ワンコが乗りこなせるまではやや時間が必要だし、飼い主の工夫も必要になります。
まず、舷側が立ち上がっているカナディアンカヌーの形状のため、小型ワンコにはとても眺めが悪い船です。上の写真のわたしのように、ガンネル(カヌーのふち)に前足をかければ展望抜群ですが、ガンネルの幅、けっこう狭いのよね~。しかも滑りやすくて、カヌーが揺れるたびに足を踏み外しそうになります。
滑りやすいといえば、カヌーの内側。水にぬれると、けっこうツルツルです。滑り止めをつけてほしいところ。後ろ脚は滑るし、前足をかける場所の幅は狭いし、けっこうストレスなのです。
で、試行錯誤の上にたどり着いたわたしの居場所がここ。えへへ、上機嫌な顔でしょう。人間用の座席を「うんしょ」と乗り越えて、バウ(舳先)の三角ゾーンで鎮座することに。ここがカナディアンカヌーでのベストポジションでした。
けれども、難点は乗船姿勢。人間用の座席に少しお尻を掛けられますが、基本的にはずっと後ろ足で立ち上がることに。齢をとって、後ろ足が弱ってくると、中・小型ワンコにカナディアンカヌーはきついかもしれません。
★カナディアンカヌーで福ちゃんが下った川
四万十川下流域(高知県四万十市)、吉野川中流域(高知県本山町)
SUP(スタンドアップパドルボード)
平らで乗りやすい~。でも漕ぐ人の下手さ加減がかなりワンコに伝わってきます。ワンコの飼い主は、スムーズにパドリングできて、多少の波でもボードから落ちないくらい上達してから愛犬を乗せるようにしてください。一度嫌な目にあうと、それ以降なかなか乗ってくれませんよ。
穏やかな清流にSUPで浮かぶのは最高だあ~。わたしの後ろで漕いでいる人はまだ下手なので、「立たないで!」とくぎを刺しています。
ところで、SUPを選ぶときは、デッキの素材に注意。ワンコが爪をかけて踏ん張ると、やわな素材だと表面を破くことも。名のあるメーカーのiSUP(空気で膨張させる、折りたたみタイプのSUP)であれば間違いありません。
★SUPで福ちゃんが楽しんだ川と海
吉野川中流域(高知県大豊町)、汗見川(高知県本山町)、瀬戸内海(香川県)
~後編「ちょっと激し目タイプ」につづく~