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オシャレなキャンプに疲れたら「ハンモック泊」で怠けるのもいいかもよ
2020.10.22 Thu
野沢 ともみ ハンモッカー
ハンモック泊ってご存知でしょうか? かんたんに言ってしまうと、テントを持たず、かわりにハンモックで寝泊まりするキャンプのスタイルです。
私はキャンプをはじめた当初、キラキラっとしたオシャレなキャンプをめざしていました。好きなものに囲まれて過ごしたい……という思いから、毎週キャンプへ行くたびに大量の荷物を車に積み込んでいたのです(どれくらい大量かというと、軽く引っ越しするくらいの量です。ひぇぇ……)。
しかし、それがだんだんと面倒になり「オシャレキャンプ疲れ」状態に。
そんなときに出会ったのがハンモック泊でした。ひとことでいうと「楽」であり、怠けられます。
「ええい! キャンプの設営や撤収が面倒だ—— !! そんなことより、もっと自然のなかで過ごす時間を増やしたい……」。そんな気持ちをかなえてくれる、単純に見えてじつは奥深いハンモック泊の魅力を4つ、ご紹介します。
冬は温泉の近くでハンモック泊。これからの季節も工夫したらあたたかく楽しめます。
1、軽くて小さいうえに荷物が減らせる
ハンモックはテントとちがってポールがないので、かなり小さいんです。小さいということは車に積むのも楽。バックパックにもすんなり入ります。
またハンモックで寝れば、エアやクローズドセルなどのマットを持って行かずにすみます。そしてハンモックに座れば、わざわざキャンプ用のチェアを持って行かなくていいというのも魅力。
テント兼マット兼チェア。ハンモックは小さいながら、じつはかなりマルチなのです。
いろいろなハンモックの収納姿。小さいハミングバードハンモックス(Hummingbird Hammocks)のSingle Hammockだと握りこぶし大ほど(下段右端)。そこらの女子の化粧ポーチより小さいのでは……?
2、設営と撤収が楽
テントのような “組み立て” の工程がハンモックの設営にはありません。左右の木にハンモック用のストラップを巻きつけ、ハンモック本体を吊るしたら設営完了。とってもシンプルなのです。
設営にかかるのは、もたもたしても数分でしょうか。キャンプ地に到着してからものの数分後には1杯飲みながらくつろげてしまうんです。なんてすばらしいのでしょう!
また、ハンモックを撤収するときは地面に置いて畳んで、という工程がありません。収納袋に雑に押し込んで収納完了です。この「畳まなくていい」というのは、怠け者の私にとって最大のメリットであり、ハンモック泊でのいちばんの魅力なのでは? とさえ思ってます。
ハンモック泊をはじめてから、すっかりテントやタープをきれいに畳むのがヘタになりました(笑)。
そのかわり、設営や撤収時間が短縮されて自然の中で過ごす時間が増えたので大満足です。
3、秘密基地をつくる感覚で自分好みに
ハンモックってパッと見、どれもいっしょの形だし、あんまりちがいがわからないですよね。しかし快適にすごすためのオプション的なアイテムが多数存在しています。
たとえば、スマホをぶら下げるアイテム「Hangtime Hook」。これを使えばハンモックに寝転んだまま動画が観られます。
なにこれ? って聞かれるNo.1アイテム「Hangtime Hook」。海外から取り寄せました。だってダラダラしたいんだもの。
荷物は「ギアスリング」というハンモックの下につける荷物専用ミニハンモック的なアイテムを使うと便利です。各社からいろいろ出ています。
ハンモック下につけているのは手製ギアスリング。あくまで荷物専用。人が乗るほど負荷がかからないのでかんたんに作れます。
ハンモック用の枕もあります。私が使っているのはカモック(KAMMOK)のパフィン。この枕はハンモックの端から吊るすことで、位置が固定されて寝ている間にずれないようにできているんです。
ハンモックって、寝ている間にいつのまにか枕が滑ってずれるんですよね〜。大変ありがたい!
虫が苦手なら、ハンモック用の蚊帳を足せばOK。もともとハンモック本体+蚊帳が一体化されている商品もあります。
黒い網状の蚊帳でハンモックを覆う。寝ている間に、虫に刺されるなんて想像しただけでイヤなので、私には必須です。
……こんな感じでいろいろと付け足して「自分がいかに快適に過ごすか」を追求していけるのもハンモック泊のおもしろさだと思います。この感覚は秘密基地づくりに近いかも。
私のような怠け者は、だらだらすることに全力です。ハンモックの上で朝食を食べたり、任天堂Switchをしたり……と、ハンモックでクズのように過ごす “ハンモックズ” な スタイル。これ、とても気に入っています(笑)。
自然の中で優雅に、好きなように過ごせます。
4、包まれる感覚&地面から浮いている浮遊感が気持ちいい
ハンモックを張ってごろんと寝転がる瞬間がとてもしあわせ!
ハンモック特有のゆらゆら、ふわふわとした浮遊感はいちど寝たら癖になります。生地や幅によって寝心地は少しずつ異なるものの、包まれながら心地よく漂うような感覚は同じ。たとえるなら……母胎(*)ですね。
(*) と、よく言っていますが、残念ながら母胎での記憶は残ってないので、あくまで想像です(笑)
雨が降らない日はタープをつけず、ふわふわと寝転がりながら星を観る……なんてことができるもハンモック泊の魅力のひとつでしょう。
この日は川のそばで、せせらぎの音を聞きながら。
そんなわけで、ハンモック泊のここがいいぞ! という点を4つほどお届けしました。
寝るときこわくないの? 寒くないの? 地面に足ついていなくて平気? だいたいそんな都合よく木があるんか? といろいろ疑問に思われる点もあるかと思います(実際よく聞かれる)。また次回にでも、こういった点をご紹介できたらと思います。
意外に奥深いハンモック泊の世界、ぜひ一歩足を踏み入れてみてはいかがでしょうか。