- 山と雪
そろそろ、カタクリもいいみたいですよ〜。連休の山歩きは花の佐渡島へ! Akimama Mountain File vol.04
2013.04.21 Sun
宮川 哲 編集者
佐渡島(さどがしま)
街はもうサクラも散って、春にも慣れた今日この頃。そういえば、もう今週末はゴールデンウィークですね。今年は5月の1日と2日が平日なので、なかなか長い休みは取れそうにないけれど、近隣の山への予定を立てている人も多いのではないでしょうか。
そこで、勝手に不定期連載の『Akimama Mountain File』から、オススメの春の花の山をご紹介。今回は日本海に浮かぶ巨島、佐渡島です。佐渡といえば、佐渡おけさや金山、たらい舟が有名ですが、実は花の名山としても知られているところ。島の最高峰は標高1,172mの金北山で、大佐渡山脈のほぼ中央部分にそびえています。
その気になれば、金北山から大佐渡山脈を北方へとたどる大縦走もできますが、この季節、主脈にはまだ雪が残っていることも多いそうなので、今回は稜線をたどる「縦走」ではなく、稜線を越える「横断」ルートにしようと思います。スタート地点は、両津から大佐渡山脈を越える山岳道路、大佐渡縦貫線の途中にあるドンデン山荘です。ここを起点に、青ネバ、マトネを経て主脈にあがり、石花への分岐から外海府方面へと下りていく道です。
この道のなにがいいのかといえば、そう、花がいいのです。5月の初頭なら登山道上の至るところに、雪解け後のさまざまな花が咲き乱れます。森の妖精とも呼ばれるカタクリをはじめ、ショウジョウバカマやザゼンソウにミズバショウなど、花好きの心を鷲掴みにするのに十分なラインアップが次々と登場します。しかもカタクリなどは、まさに大群落。林床を埋め尽くすといっても過言でもないくらいの広がりを見せてくれます。
このルートであれば、登山道もかなりしっかりとしているうえに、標高も1,000m弱なので、5月になれば雪もほとんどありません。ルート上とくに危険な箇所もなく、地図と道標を頼りにゆっくりと歩けば、気持ちのいい春山トレッキングになることでしょう。もちろん、日帰りで十分です。
下山後は、佐渡島の海の幸が待っていますよ〜。ちなみに、佐渡島の両津までは新潟港からカーフェリーで約2時間半、ジェットフォイルを使えば1時間強で到着します。意外に近いんですよ、佐渡島って。
■佐渡島登山情報
登山時期:4月下旬から10月下旬
参照コース:ドンデン山荘〜アオネバ十字路〜マトネ〜石花分岐〜ジャバミ〜平城畑〜石花登山口
コースタイム:約9km、5時間ほど
登山情報:佐渡島観光協会TEL.0259-27-5000、佐渡汽船総合案内所TEL.025-245-1234