- 山と雪
浅間山、ド〜ン!! 登り40分強の小浅間山は親子登山にオススメです。
2013.08.26 Mon
宮川 哲 編集者
まだまだ暑い日が続きます。そうです、まだまだ夏山シーズン真っ盛り……のはず。
残り一週間を切った夏休みに、焦りの色を見せる子どもたち。そして、アタマに小さなツノが見え隠れしているおとうさん、おかあさん。
なんて、ファミリーも多いのではないでしょうか。宿題、終わってないもんねー。でも、そんなときこそ、気分転換も必要ですよ(と、やや勝手ながら)。
もとい、夏休み最後の思い出づくりに、超オススメの山があります。
それも登山口から山頂までは、片道40分強。登りはさほどのキビシさはなく、樹林帯歩きから大迫力の展望へとスイッチが切り替わる、劇的な山登りが楽しめます。
そこは、軽井沢からほど近い、というよりは、浅間山の衛星のようにある「小浅間山」という山です。
この山、ここ数年の間に注目度を上げ、「親子登山に最適な山」として知られるようになりました。日本を代表する避暑地・軽井沢から車で30分圏内にあるという利便性に、登山ルートが明瞭であるため、迷いにくい点。そして何よりも、目の前にそびえる浅間山の大きな山容が、人気のポイントです。
ご存知のように、浅間山はいまでも噴煙を上げ続ける活火山です。浅間山自体への登山は、火山活動のため規制されており、山頂までは登ることはできません。
でも、そのすぐそばにある小浅間山への登山はできるようになっています。で、ふだんはなかなか目にすることのできない活火山の荒涼とした大きな大きな風景は、おそらく、初めて見る人に何かしらの感銘を与えることと思います。
子どもたちの目から見れば、なおさらです。うっそうとした樹林帯から荒涼とした山の景色へと移り変わる瞬間、子どもたちのお口はポカンとあいていることでしょう。
小浅間山の山頂付近は、ザレザレの火山灰と軽石に覆われています。
じつは、ここがポイントです。火山灰が降り積もっているということは、比較的に足元が柔らかいのです。軽石がコロコロとはしていますが、転んでもあまり痛くはありません(もちろん、個人差はありますけれど)。
つまり……“下り”がすこぶる楽しいのです。子どもたちは、この山を「ザザザのお山」と呼んでいます。山頂で親子手をつないで、一気に斜面を駆け下りるのです。
もう笑いが止まらず、ヨダレも出ちゃうくらいです。とはいえ、ザザザができるのは、山頂直下のほんの100mほどの短い距離だけですが。子どもたちはといえば、何度も何度も、ザザザにトライ。付き合う親の方がヘバってしまうくらいです。
浅間山の大きな風景のなか、少しの登りで楽しめる天然のアスレチック。富士山の砂走りまでの迫力はありませんが、これは、子どもたちにとれば、大いなる経験となるでしょう。
夏休みの宿題が終わったなら、どうですか? 最後の土日で、いざ小浅間山へ!!
■小浅間山/登山情報
日帰り:歩行時間計 約1時間15分
参考コースタイム:登山口・峰ノ茶屋(30分)馬返し(15分)小浅間山(10分)馬返し(20分)峰ノ茶屋
アクセス:国道146号線の峰ノ茶屋が登山口。中軽井沢駅から車で30分弱。マイカーかタクシーが便利/峰ノ茶屋に、約10台分ほどの駐車場あり。
地図:『山と高原地図19 浅間山 軽井沢』/2万5000分の1地形図「軽井沢」
山行アドバイス:現在、浅間山の火山活動は「レベル1」なので、小浅間山までの登山は可能。ただし、馬返しから先、浅間山方面への立入りは禁止されているので要注意。今後の火山活動の状況次第では、規制がかかる可能性もあり得るので必ず登山前に最新情報を確認すること。火山活動の問合せは、軽井沢観測所TEL.0267-45-1304へ。