- 山と雪
ICを降りたら、すぐに山。三浦半島なのに、こんなにも山!!
2015.07.27 Mon
三浦半島は逗子にある逗葉新道の入口近くに、なんとも魅力的な日帰り登山のできる山がある。そのお手軽さといったら、なかなか比類がないのでは? と思えるほどだ。
葉山町民にはおなじみの憩いの場でもある南郷上ノ山公園は、一般市民にひらかれた町営の公園。青い芝生が広がる野球場やサッカーもできるグランドのほか、テニスコートやドッグランなんかも整備されたとてもステキな公園である。
ただ、この公園の立地が、ほかの公園とはひと味もふた味もちがっている。公園のぐるりを馬蹄形に山の稜線が取り囲んでいる。そして、公園から延びる登山道を巡れば、その稜線伝いに山をラウンドできるようになっている。
山の名前は上ノ山とも下ノ山ともいわれているが、正式名称は二子山。その名の通り、ふたつのピークを持った双耳峰である。双耳峰なんて言葉を使うと、なんとも立派な山にも思えるが、二子山の標高は207.6m。でも、山頂にはちゃんと三角点もある山だ。
三角点があるだけにピークからの眺望は効くわけでして、眼下に広がる緑の海原の向こうに、大都会横浜の街が海に浮かんでいるように見える。公園からこのピークまでは、比較的に整備された林道を歩くだけなので、アクセスはいとも簡単。
でも、それじゃぁ、歩き甲斐がないな〜という人もいるでしょう。でも、ご心配なく。二子山(上ノ山)のピークから先のトレイルは、ホンモノの山のトレイルが続いていく。なんじゃこりゃ!? ここは奥多摩か、もしくは深南部!? なんて思えるほどに、深い深い雰囲気の森に細いトレイルが延びている。
しかも、双耳峰だけにトレイルは一度、鞍部へと降り、ふたたび急坂を登り返すという具合になる。距離は短いだけにもちろん耐えうる範疇であるが、それでも心臓破りのトレイルとなっている。途中、樹間から富士山が見え隠れしたりして、とっても山の気分を盛り上げてくれる。
そして極めつけは、稜線から公園への下り道。おそらく、ほとんど人が歩いていないからだろうけど、有無を言わせずにハードは藪漕ぎを強いられることになる。足元にはシダが生い茂り、背丈を超える笹ヤブに襲われる。いやはや、なかなかですよ、この山は。
公園には無料の駐車場もあるので、とっても便利。ただ、この暑い真夏に登る山じゃないかも。あまりの暑さに汗が止まらず、下りてきたときには前身がビショ濡れになる。秋風が涼やかに吹き始めたころにオススメの山デスね。
■二子山/登山情報
歩行時間計約1時間
南郷上ノ山公園(20分)上ノ山(20分)下ノ山(20分)南郷上ノ山公園
※南郷上ノ山公園への下り口は、かなり分かりにくいので要注意。標識36番が見えたら、右手の谷へ下りていく具合にトレイルは続いている。