- 山と雪
もう遅い!? 季節に乗り遅れた人のために、これから楽しめる秋山LOVE
2016.10.18 Tue
宮川 哲 編集者
先週、北海道の友人と会話していたら、なんと、旭岳はすでに積雪30cm以上(吹き溜まり)のところもあるらしい。車ももうスタッドレスに履き替えるらしく、すっかり冬モードに切り替わっていた。
え〜、まだ秋の山にも行っていないのに!! と、かなり焦りつつ(なぜなら、必須の紅葉取材が終わっていな〜い。涙)、秋山の状況を調べ始めてみた。
これ、みんなニッポンの秋。どれひとつとして、同じ色はなし。奥深いなー、ニッポンという国は
通常、10月の体育の日が終わってしまえば、秋山モードは終わりというのが、山業界の常識のはず……よって、今年は完全に乗り遅れてしまったわけでして。ちなみになんで体育の日で終わりなのかといえば、標高の高い北アルプスなどの山小屋が、これ以降は小屋締めモードに入ってしまうことが多く、なかにはこの連休を最後に実際に営業を終了するところも多々なので。
でも、ニッポンは広い。北海道から沖縄まで、0m〜3,776mまで、タテにもヨコにもまだまだ秋は残っているはずだ!! と、今週の状況を某国営放送の情報をもとに探ってみると……関東近郊では、那須岳の姥ヶ平あたりは紅葉のピークを過ぎたところ/奥日光もいい状況になってきた様子/尾瀬はすっかり草紅葉。
ということは、同じような標高の谷川なんかもとってもよさそう。そういえば、昨年はこの時期に馬蹄形を半周したんだった。
こちら、正真正銘、谷川岳の秋。谷川主稜線の茂倉岳から武能岳への途中で出逢った錦の山肌。本格的な冬が来る少し手前の山の賑やかさかな
意外と知られていないけれど、谷川の秋ってべらぼうにスバラシイんですよ。とくに奥の方が。ということで、谷川岳はまだ大丈夫。おそらく、秋の盛りはかなり過ぎているだろうけど、静かなしっとりとしたニッポンの秋が楽しめるはず(参考コースタイム等の情報は、記事末に掲載)。超オススメです。
でも、谷川は去年行ったしなー。本当は北アルプスに行きたかったのだけど、という気持ちは抑えつつ、なるほど、標高を下げればまだまだ行けるじゃん。ということで、諦めずにまだまだ調べ続けます。
そして、灯台下暗し。そっか、われらがAkimamaにも秋山の記事はたくさんあったはず、と思い至り、検索ワードに「秋山」と入れてみると……出てくる出てくる。
たとえば、
今年は紅葉の当たり年!? これからでも見ごろに間に合う絶景の秋山5選
黄金色の野に付いたトレイルを歩く。これも秋ならではの山歩きの醍醐味のひとつ。鉄砲木ノ頭です
こちら、昨年の10月15日の記事ですが、オォー、パノラマ台に高見石、入笠山、鉄砲木ノ頭と芳ヶ平とズラリと並ぶ。紅葉の山としては、かなりディープでシブメなところばかりだけど、そっかそんな手もあったか、と納得。
続いては、
これからが見ごろ! 親子で登るおすすめの紅葉の山BESTコース3
上州妙義といえば、言わずと知れた修験の山。岩場に映える秋の葉の美しきこと。きっと、親子のいい思い出になりますよ
なるほど、親子向きの秋の山。こちらは2年前の10月20日の記事。ま、山の形はそうそう変わらないのが、山登りのいいところでもありまして過去記事でも参考にはなるのです(ときに登山道が付け変わっていたりもするので、ご注意を)。
この記事で紹介されているのは、山梨の日向山に上州妙義の石門めぐり。そして清里、飯盛山。
飯盛山といえば、ニッコウキスゲやツツジが有名なところだけど、秋もいいんだねーと(自分が書いた記事じゃないだけに)新発見。ちゃんとコースタイムまで明記されていて、こりゃ便利だな。
ところで直近の秋山関連記事はないかと探してみると、ありました! 冒頭の大雪山旭岳の今年の紅葉情報が。
【現場なう】日本で一番早い紅葉と言われる北海道・旭岳。赤と緑のモザイク模様は、今が見頃です!
ほんの半月ほど前の旭岳は、一面の錦秋に包まれていたようです。ロープウェイからの空中散歩が楽しめるのも、旭岳ならでは
半月前の9月30日の記事。やはり北海道の秋は早かった。写真、キレイですね。でも、この紅葉を見たけりゃ来年の話。先手先手で行かないと、秋は待ってくれませんねーと反省モード。旭岳、今現在は雪の中なのでご注意を。
あとは、こんなの↓も見つけました。ザクッザクッと、出てくる出てくる。
ちょっと気が早い!? いやいや、山の“紅葉”はもうすぐですよ!
眩しいほどに黄に染まった森。驚くなかれ、これ、八ヶ岳の麓に広がる森ですよー
手前味噌で恐縮ですが、写真を見ているだけでも秋山に行った気分が味わえますね。なんだか、Akimamaがとてもステキな……、否、ニッポンがとてもステキなところに思えてきました。いやいや、再認識ですが。
いつの間にやら、記事の方向性が変わってきちゃいました。過去記事ホリホリ、秋山講座の体をなしてきましたが、ついでなのでお付き合いくださいな。つっぱしっちゃいましょー。
秋山といえば遭難には要注意です。秋の日は釣瓶落し。準備万端で臨んでくださいね。こんな記事も読んで、気を引き締めておきましょ。
この夏の山岳遭難トップは、「道迷い」。長野県では新たな傾向が。
こちらは夏山の話ですが、山の遭難原因No.1は、道迷い。事前の準備が大切です。防寒具、ヘッドランプ、忘れるなよ〜。そして、入山前にはこちらの手配も忘れずに。
紅葉シーズン目前。登山計画書もしっかり準備しよう。
登山届は、万が一にもなにかがあったときのための命綱。面倒がらずに、提出はしっかりと!
あとは、下山後のことも考えちゃおう。秋山といえば、温泉でしょ。この組み合わせはもうテッパン。山雑誌なんかでも、まず最初に案として浮かんでくるのが「紅葉と温泉」の企画です。
【名湯】雲上の天然露天風呂は24時間年中無休。しかも無料です
【名湯】下山後の疲れはここで!東北きっての名湯の「160畳の大浴場」
もう言葉はいらないですよね。山に登ったあとの♨︎。ハァあ〜極楽
お、思わず4連発もしてしまった。湯船に浸かりながら、赤に黄に朱色に揺れる木の葉を眺めていたい……癒されそう。仕事でアップアップしている人に、ぜひとも浸かってもらいたい。
と、ちょっとシツコくなってきなので、ここら辺でお開きにしましょうか。
そういうわけで、今週末、東京近郊の秋山を探しに行ってきますね。標高が低ければ、たぶんまだ間に合うハズなので。どこに決めたかはナイショ。また秋山の最新情報をお届けできるように、取材してきまーす。
◼︎Akimamaオススメ秋の山/谷川岳ガッツリ歩いて山中2泊
【参考コースタイム】
●1日目〈歩行計/2時間45分〉 天神峠(45分)熊穴沢避難小屋(45分)天狗の溜まり場(40分)谷川岳肩の小屋(10分)トマの耳(10分)オキの耳(15分)谷川岳肩の小屋[泊]/●2日目〈歩行計/3時間50分〉谷川岳肩の小屋(20分)オキの耳(50分)一ノ倉岳(20分)茂倉岳(1時間40分)武能岳(40分)蓬ヒュッテ[泊]/●3日目〈歩行計/4時間10分〉蓬ヒュッテ(1時間)白樺避難小屋(1時間30分)JR見張小屋(15分)旧道(30分)一ノ倉沢(25分)マチガ沢(30分)谷川岳ロープウェイ土合口駅
【アクセス情報】
●公共交通機関:JR上越新幹線上毛高原駅から土合口まで関越交通バスの「谷川岳ロープウェイ行き」で約50分。JR上越線水上駅からは同じく「谷川岳ロープウェイ行き」バスで約25分。JR上越線土合駅から土合口までは、徒歩で20分ほど。/●マイカー:関越自動車道水上ICから国道291号線経由で14km、約25分で土合口。谷川岳ロープウェイ土合口駅に有料の駐車場がある。/●ロープウェイ:谷川岳ロープウェイ 土合口~天神平 片道1,230円/天神平ペアリフト 天神平~天神峠 片道410円
※谷川岳ロープウェイおよび天神峠ペアリストは、11月下旬から冬期営業となるため、営業時間および料金体系に変更あり。詳しくは、谷川岳ロープウェイのHPへ。