- 山と雪
グループ登山の基礎を学ぶ絶好のチャンス! 北海道で、誰でも参加可能な集団登山指導者研修会開催
2019.06.19 Wed
林 拓郎 アウトドアライター、フォトグラファー、編集者
Akimamaをご覧になっている方の中には、登山のたびにリーダー的役割を取ることになってしまう、という方も多いんじゃないでしょうか?
きっとこれまでの山行経験や素早い決断力、頼りがいのある人柄なんかが評価されてのことと思います。が、考えてみれば、登山のリーダーになるための勉強ってしたことないですよね。実際には何に気をつけて、どんなことを考えながら、何をすれば良いんでしょうか?
というわけで、「集団登山指導者研修」のご案内です。イベントタイトルは堅苦しい感じですし、対象は教職員や青少年教育活動の指導者となっていますが、参加対象者には集団登山の指導に興味がある方、も含まれます。つまり、グループ登山の指導者だけでなく、仲間うちで山登りをするときに備えて正しい知識を身につけておきたいって方でもOKです。
きちんとした講習を受けることで、曖昧だった知識の輪郭をはっきりさせることができます。自分に足りない知識、もっと知りたいこと、などを浮かび上がらせることができる、という意味で、座学は非常に意味のある時間になります。
内容はグループを引率する際の注意事項や、講習の舞台になる十勝岳をモデルに、活火山の近くでの野外活動の際に気をつけたいこと、中級以上の登山者グループをどうまとめていくか、といった実践的なリーダー養成講座。そして登山では気象状況に合わせて柔軟にプランを調整することも必要ですから、お天気のことも勉強したいところ。というわけで、講師には気象予報士の方もいらっしゃします。
一日目は正午に集合して座学。
・山の天気 活火山の魅力
・集団登山の魅力と効果 引率者に求められる技能
・登山の準備 山歩きのコツ
などを、夕食を挟んで夜8時半まで学びます。
二日目は実践です。早朝から十勝岳で実地演習。前日の座学をベースに集団登山の実際を学び、午後3時から振り返りの演習。解散後は、温泉入浴も可能です。
そして学んだことは身体で確かめる。しかも学んだ翌日にフィールドで実践できるのは嬉しい限り。何しろ、鉄は熱いうちに打て、ですからね。確実に身体に染み込ませて、これからの山行を安全に楽しみましょう
開催日時は7月6日(土)〜7日(日)の二日間。場所は北海道の美瑛町・十勝岳周辺です。主催は先日も「女性のための登山入門」のご紹介をした「国立大雪青少年交流の家」。独立行政法人とあって利益を追求しないため、今回も参加費は激安。なんと一泊の宿泊に必要な費用と食事三食、傷害保険料を含んだ受講料2日分が、トータル2070円です。
お値段は魅力的ですし誰でも申込可能ですが、これは公的機関が主催する登山会ではありません。あくまでも集団登山を引率する指導者や教育者を養成するための研修会です。
次の世代にも登山を安全に楽しんでもらう。そのための橋渡し役になる人材が充実すれば、アウトドアをもっと自由な発想で捉え、豊かな気持ちで自然に接する人も増えることでしょう。ここで学んだことをフィールドで活かし、人に伝え、より多くの人に登山の楽しさを知ってもらう。そうした、前向きな「志」こそが参加条件かもしれませんね。
受付は先着20名まで。申込みは下記専用サイト経由で、すでに始まっています。楽しみながら、勉強ができる絶好のチャンスです。この機にきちんと学び直そう!という方は、お早めにお申込みを。
■集団登山指導者研修会門
開催日時:2019年7月6日(土)・7日(日)
主催:独立行政法人 国立青少年教育振興機構 国立大雪青少年交流の家
会場:国立大雪青少年交流の家 及びその周辺、十勝岳
参加対象:集団登山指導及び指導補助に携わる者(教職員、青少年教育活動の指導者、及び集団登山の指導に興味がある方)
募集定員:20名(先着順)
参加費:2070円(一日目夕食、二日目朝昼弁当、傷害保険、シーツ洗濯料 含)
申し込み期間:2019年6月30日(日)15:00まで
申込み方法:専用申し込みページ(https://www.niye.go.jp/entry/app/event/apply/2169)から先着順
その後の詳細:イベントのタイムスケジュールなど、詳細は参加者に文書でお知らせします
問い合わせ
独立行政法人 国立大雪青少年交流の家
TEL. 0166-94-3121 担当/是安(これやす)、梅田
taisetsu-suishinshitsu@niye.go.jp